▲スタイリッシュな外観のレクサス RX。ボディカラーは全10色で、中古車では黒や白が多くを占めています ▲スタイリッシュな外観のレクサス RX。ボディカラーは全10色で、中古車では黒や白が多くを占めています

レクサス発の高級SUV

セダン、ハッチバック、ミニバン…etc、車のボディタイプは様々ですが、近年カテゴライズされ人気を集めているのがSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)です。クロスカントリー(クロカン)と同じ扱いにされることも多いですが、クロカンが悪路走破性に優れているのに対し、SUVは一般の舗装路での乗り心地を重視したつくりになっているものが多いようです。

そんなSUV人気の先鞭をつけたのが、1997年に登場したトヨタの初代「ハリアー」です。高級セダンのような乗り心地でありながら、最低地上高を高く取り、4WDも設定することで雪道などでの高い走破性を実現。ウインタースポーツや釣りといった、アウトドアを趣味にする人たちから支持されました。

そしてそのハリアーの流れをくみ、2009年1月にレクサスブランドから登場したのが「RX」です。レクサスという点からもお分かりでしょうが、より高級志向のモデルとなっているのが特徴です(ついでにいえば、価格も)。

▲視認性に優れたメーターと、操作しやすいスイッチ類などで、コックピットはドライビングに集中できる環境。また運転席・助手席は、クッションの長さを可変でき、体をしっかりホールドしてくれるマルチアジャスタブルシートを採用しています ▲視認性に優れたメーターと、操作しやすいスイッチ類などで、コックピットはドライビングに集中できる環境。また運転席・助手席は、クッションの長さを可変でき、体をしっかりホールドしてくれるマルチアジャスタブルシートを採用しています
▲ゆとりたっぷりのラゲージスペースは、サスペンション部の張り出しを最小限に抑えているため、大型の荷物もすんなり収納可能 ▲ゆとりたっぷりのラゲージスペースは、サスペンション部の張り出しを最小限に抑えているため、大型の荷物もすんなり収納可能

現在進行形で相場が急落中

そんなRXは今、最高にトレンド。なぜかというと答えは簡単です。相場が値下がりし、お買い得感が出ているんです。そのカラクリは昨年10月のフルモデルチェンジで新型が登場したことにあるのですが、それを踏まえても驚くほど一気に相場が下落しています。

RXにはハイブリッドモデル(RX450h)と、ガソリンエンジンモデルのRX350、RX270の大きく分けて3つのモデルがあります。例えばRX350やRX270などのガソリンエンジンモデルを見ると、4ヵ月前の平均価格は363万円だったのが、今や334万円(2月2日時点)。3ヵ月で約30万円も落ちているんです。これが1000万円近い超高級車ならおかしくない動きですが、高級車とはいえ400万~500万円台クラスの車がここまで大きい値落ちをすることはあまりありません。

ハイブリッドモデルと比較するとより分かりやすいのですが、同じタイミングでフルモデルチェンジしたにも関わらず、平均価格は20万円程度しか下がっていません。こちらは500万~600万円台と、そもそもの新車価格がガソリンエンジンモデルより高いにも関わらず、です。

RXは人気が高くてフルモデルチェンジしても相場がなかなか落ちてこない、なんていうのは、ハイブリッドモデルのみ。ガソリンエンジンモデルは、驚くほどの角度で値落ちが進んでいるのです。

そんなガソリンエンジンモデルの相場を見てみると、200万円台中盤から後半ゾーンと、400万円以上の2極化になっています。そう聞くと200万円台のモデルは修復歴ありか多走行車ばかりと思いがちですが、実際はそんなことありません。

例えば最安値帯である242.5万円(支払総額)のRX350なのですが、そのスペックを見ると驚きます。修復歴なしで走行距離は4.1万km、しかもディーラー車なんです。つまり、相場の底辺であっても、安心感が高いということです。

アウトドアが趣味という皆さん、スノーボードや釣り道具などをRXの車内に積んでいる自分を想像してみてください。思わずニヤニヤしてきませんか?

text/金子剛士
photo/トヨタ自動車