▲まだコンセプトづくりの段階で影もカタチもない次期フィットだが、2019年リリースまでのおおまかなスケジュールは決まっている ▲まだコンセプトづくりの段階で影もカタチもない次期フィットだが、2019年リリースまでのおおまかなスケジュールは決まっている

30kgの軽量化と相まって、34km/Lを達成

現行ホンダ フィットは2017年に予定されているマイナーチェンジを経て、2019年にも4代目にバトンタッチを果たす見通しだ。次期モデルの概要をお伝えする。

次期フィットで大きなニュースとして見逃せないのが、新しいシャシーの起用、そしてホンダ初の1L直3ターボの搭載だ。ダウンサイジング過給の思想に基づいて燃費が改善されるのは言うまでもなく、最も良好なカタログ燃費を弾き出すグレードは、34km/Lを達成する。

これは、現行モデルの26km/Lと比べて、じつに30%もの向上に匹敵。ハイブリッドカーのような電動デバイスに頼らず、軽自動車並みの燃費を達成することは衝撃と言えよう。

既存の1.3Lと1.5Lの両NAエンジンは、直3ターボに置き換わる。これは仕向け地に関わらず、海外で販売されるモデルも例外ではない。コストを抑えられるとの事情から、すべてに1L直3ターボを用いることが検討されている。

燃費向上に貢献するのが軽量化だ。新しいプラットフォームの採用など、随所に重量低減策が織り込まれることは想像に難くない。日本仕様の例を挙げると、現行の最軽量モデルは燃料タンクを他グレードより20%も小さくするなど、涙ぐましい(?)努力によって1トンを下回る970kgを達成しているが、モデルチェンジ後はさらに30kg軽くなって940kgに抑えられるという。

▲現行フィットは、2013年9月に登場。新機構に果敢にチャレンジした結果、大きくつまずいたあげく、ホンダ全体の開発スケジュールにも大きな影響を与えてしまった ▲現行フィットは、2013年9月に登場。新機構に果敢にチャレンジした結果、大きくつまずいたあげく、ホンダ全体の開発スケジュールにも大きな影響を与えてしまった

ハイブリッド仕様も進化を遂げる

次期フィットには、ハイブリッド仕様も継続設定される。先代は国内だけでなく海外でも販売されていたが、ツインクラッチミッション採用のi-DCDが搭載された現行ハイブリッドは、国内専売にとどまる見通しだ。

ただ、4代目のハイブリッド仕様は、国内に加えて欧州や中国でも再び売り出される。そのパワートレインには、1.5Lアトキンソンサイクルエンジンの改良版が用いられ、ハイブリッド機構は、2モーター式のi-MMDに進化するようだ。

アコードに続いて、まもなくオデッセイにも採用されるi-MMDは、モーターで走る領域が広く、エンジンは発電役に徹する場面が多い。フィットに搭載されれば、現行のi-DCDより、いちだんとガソリン消費量が減って、アクアを凌駕する燃費が実現できるだろう。目標値は、43km/Lだ。

現行モデルで大きくつまずいてしまってブランドイメージが低下してしまったフィット。果たして4代目で名誉挽回となるか。

※2016年2月13日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2019年6月
■全長x全幅x全高:3950x1695x1510(mm)
■搭載エンジン:1L直3ターボ

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、ホンダ