トヨタ コロナ……だけどリムジンなの!?
2014/11/17

バブル期だから投入することができた?
原稿執筆時点でカーセンサーnetに1台のみ掲載されている希少車をご紹介します。今回、2014年11月11日に発見したのは「トヨタコロナ」です。1957年に登場し、11代にわたって作られ続け2001年に絶版となったマイカーブームの屋台骨みたいな存在です。“たくさん流通していそうな車なのに1台?”とお思いになった読者の方は鋭いです。
発見したコロナはタダモノではありません! 1990年、トヨペット店(コロナ取扱店でした)累計販売台数1000万台を記念して投入された、500台限定の「スーパールーミー」というグレードです。ベースになっているのは9代目コロナです。
失礼ながら何の変哲もないファミリーカーなのに、リムジンのごとくBピラー部分が210㎜“ストレッチ”された車なんです。すべてはリアシートのためにあてがわれていて、コロナの“車格”に似つかわしくない不思議な快適空間が広がっています。
カタログにうたわれているキャッチコピーもイカしています! ブカブカなサイズの靴を履いている、半ズボン姿の男性(男の子?)の脚を背景に“お隣のコロナより、うちのは、大きい”とうたわれているんです。誰がターゲットだったのかとても難しいんです(笑)。

1990年を振り返ってみるとバブル景気真っ只中、リムジンの並行輸入も流行りましたし、人気コミックで映画シリーズにもなった「静かなるドン」では主人公がリムジンで移動していた時代です……。にしても、やっぱり理解できないのがファミリーカーベースであることです。いや、バブル期だから突拍子もないことができた、と解釈できなくもありません。
「珍車」「迷車」「バブルカー」など、様々な異名で呼ばれるかもしれませんが、本気で唯我独尊の世界を突っ走っている車であることは間違いありません。外装色は白とシャンパンゴールドのツートンカラーのみの設定でしたから、当該中古車は前オーナーが塗り替えたんでしょう。

走行距離14万㎞ですが、写真を見るかぎり24年前の車としては上々のコンディションに見受けられます。車両本体価格38万円が高いか安いかは人それぞれでしょうが、もうこんな“凄い”車は登場しないことを鑑みれば個人的には「即買い」物件だと思います。
ストレッチされているとはいえ全長は4690㎜しかありませんから、日常使いで取り回しに苦労することはありません。新車時登録から24年ですから手直しが必要なことも出てくるでしょうが、あくまでもコロナですから修理代を不安がる必要もないでしょう。
そういう意味では38万円が安く感じてきます。500台しか生産されていない、という点ではフェラーリF40よりも少ないわけです(笑)。ファミリーカーベースのリムジンって“冗談”のような存在ですが、嫌味のない差別化の図り方として最良の選択肢にも感じます。
とにもかくにも、まずは物件、ご覧になってみてください!
■本体価格(税込):38.0万円 ■支払総額(税込):---
■走行距離:14万㎞ ■年式:1990(H2)
■車検:無 ■整備:別 ■保証:無
■地域:三重
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
あわせて読みたい
メルセデス・ベンツの電気自動車5選|中古車で超お得!新車価格の半額以下なEV物件もあるが、買いか?オススメな選び方を解説
“SUV疲れ”した人に贈る「代わりに、実用性も備えるスタイリッシュフォルムが新鮮なコレ、どうですか?」5選
【試乗】新型 テスラ モデルY|もはや走りにも文句はなくなり全方位進化でBEV最強の1台へ!
【試乗】新型 アウディ A5|堂々たるサイズの新ネーミング基幹車種、ベーシックモデルも必要十分に実用的!
三菱 デリカD:5の新車価格がアップ……。だったら中古車も見てみませんか? 価格や流通台数、オススメを解説
【試乗】新型 BMWアルピナ B4 GT|Dセグメントセダン最上! 良質なライドフィールを濃密に楽しめる“実用スーパーカー”
令和のデートカー5選|現在のオススメをZ世代が紹介!プレリュード復活予定の2025年に選ばれるのはどのモデル?
新型VW パサートのセダン廃止に絶望した人に贈る「代わりこのプレミアムセダン、どうですか?」5選
マツダ RX-8の魅力は速さじゃない!? 中谷明彦とZ世代モータージャーナリストが、ロータリーエンジン搭載スポーツカーの魅力に迫る【カーセンサー中谷塾】#4
自由と絶景とハプニング! ルノー アルカナで行く神様が集まる「神津島」への旅