【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、変態クリーン・ディーゼル車を推す
カテゴリー: クルマ
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2014/05/20
「当たり前」と「古くさい」が嫌いならレア物ディーゼルしかない!
輸入車は「その他大勢」から脱却するための手段のひとつ
自動車製造大国ニッポンで、わざわざ輸入車に乗る意味とは何なのか。
今さら「ガイシャのほうが高性能だから」というナイーブな考えの持ち主も少ないだろう。いや250km/hとかでアウトバーンを巡航する際のことはよく知らないが、日本の公道でフツー程度に飛ばす限りにおいては「ガイシャだから高性能」ということは特にない。特に最近のマツダ車などは、輸入車びいきの筆者からしても「素晴らしい!」と評するしかない乗り味である。
考え方は人それぞれだろうが、筆者は「“その他大勢”という属性から逃れられること」が、ここ日本であえて輸入車に乗る意義だと考えている。
その観点からすると「ガソリンエンジンの車」に何の考えもなく乗ることもまた、「その他大勢」っぽい行動なのかもしれない。たとえ輸入車であっても、あまりにもありふれているガソリンエンジンでは、今の時代まったく威張れない。ガソリンの高性能輸入車よりも、軽自動車ベースの三菱i-MiEVのほうがよっぽどロックでパンクでリスペクトな時代である。テスラやBMW i8、i3であればなお良しだ。
しかしそんなロックでパンクでリスペクトなEVも、充電インフラはまだ十分とは言い難い。ごく普通の移動手段として使うには若干の不便と不安があるのが現状だ。EVが「当たり前」になるのは、残念ながら10年ぐらい先のことなのだろう。たぶん。
あなたの知らないクリーンディーゼル車はたくさんあります
となれば今、その他大勢にならないための乗り物としては「クリーンディーゼル」しかあるまい。トルクフルでエココンシャスで安上がりでという素晴らしい存在だが、日本ではまだ少数派なため「特別感」が色濃く漂う。
ひと昔前は「カラカラと音を出しながら軽油の列に並ぶのが恥ずかしい」などという人も多かったが、今やあのカラカラ音と軽油は逆に知的パワーエリートの証。わかってる人間から言わせれば「まだガソリンの列に並んでるんだwww」ってなもんである。
新世代クリーンディーゼルを搭載するどのモデルを選んでも良いと思うし、特に、近年日本でもディーゼルに力を入れているBMWの各ディーゼルモデルは凄まじく出来が良いため、絶対の推奨株ではある。
しかし「BMWって時点で、ありがちな選択というか何というか……」と考える難儀な人もいることだろう。そんな難儀なお方にオススメしたいのが、下記物件リンクに挙げた「こんなのあったんだ!?」という感じの変態的クリーンディーゼルモデルである。どこからどう見ても「その他大勢」ではなく、かつ高性能なこれらモデルに乗る者こそ、新時代の自動車エリートなのだ(たぶん)。
ということで今回の伊達セレクションはずばり「レアなクリーンディーゼル輸入車」だ!
こちらはフィアット500の派生モデルである小型MPVのフィアット500L。クリーンディーゼル搭載モデルが少数、日本にも並行輸入されています
こちらはご存じ通常のフィアット500。正規輸入車はすべてガソリンエンジンだが、ディーゼルエンジン仕様もごく少数、日本に入ってきている
超個性的なシトロエンDS5ゆえ、レアなディーゼル仕様であれば個性もさらに増すというもの。ごくわずかな数だが並行輸入車が販売されている模様
【伊達軍曹 Sergeant DATE】東京都杉並区出身の輸入中古車研究家。外資系消費財メーカー本社勤務の後、出版業界に。現在は「輸入中古車は、その価格にかかわらず素晴しい!」との見方を核とする輸入中古車研究家として各誌で活躍。雑誌「カーセンサーEDGE」では「中古車相場 威力偵察隊」を連載中