【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、「イカした車」を勧める
カテゴリー: クルマ
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2014/03/06
キザな車も美人さんも、せいぜい1ヵ月で慣れてしまうものです
周囲の声など気にする必要なし。欲しいモノを買いましょう!
「イカした感じ」というのは、いざ実際に目指そうとするとなかなか恥ずかしいものだ。例えばの話、筆者も中年男の一人として雑誌LEONから抜け出てきたようなファッションを着こなしたいと思ったりもするが、実際はなかなかできない。「うわ~、あの人イカしちゃってる(笑)」「痛いね」などと陰口を叩かれるのが怖いのだ。
車でいえば、「イカした感じ」の筆頭格は一例としてアウディだろうか。素晴らしくイカしているが、地味な車からいきなりアウディに乗り替えると「似合わないのに頑張っちゃってw」などと裏で言われそうだ。実際、筆者もそれが嫌で、アウディに興味がありながら地味なルノーに乗り続けていた時期がある。
だが、その後、開き直ってイカした車に手を出してみた経験から言わせていただくと、「もしも興味があるなら、グダグダ気にしてないでとっとと買っちゃったほうがいいですよ」ということになる。
とっとと買っちゃったほうがいい理由はふたつ。まず第一に、人間は何にでもすぐ慣れるということ。筆者が初めてアルファロメオを買ったときも、当初こそ「この地味な俺がアルファかぁ……」と困惑したが、1ヵ月もすれば「俺にとってはアルファロメオがそこにあるのがフツー」という精神状態になった。良きにつけ悪しきにつけ、人間はすぐに慣れるのだ。
第二の理由は、「周囲の人は誰もあなたのことなんか気にしちゃいない」ということ。「自分」というものについて常にあれこれ考えているのは自分だけで、周りの人間は、申し訳ないがあなたのことなどほとんど考えていない。皆、自身のことで手一杯なのだ。だから、周囲の反応など気にする必要は一切ない。欲しいなら買っちゃいましょう。
芸能人と間違われるほどの(?)オーラを手に入れる!
さて、様々なイカした輸入車があるなかで、今狙うべきはどのモデルだろうか? もちろん予算や好み、使い方などによって答えは千差万別なはずなので、唯一の正解など出しようもない。しかし、当コーナーのタイトル通り筆者の勝手なセレクションとして挙げさせてもらうなら、プジョーRCZまたはアウディの現行TTが「比較的手頃なプライスで、普段使いもOKで」という条件の下では最強である。まず車愛好家にとって肝心カナメの「走り」であるが、これはもう両車とも素晴らしい。ゆったり走れば安楽で、多少飛ばしたところで、我々素人が公道でマナー良く走る限りにおいては完璧にオン・ザ・レール感覚、ピタリと安定している。筆者の場合はややソフトな印象があるプジョーRCZのほうが好きだが、これは完全に好みの問題だ。
スタイリッシュさ、いわゆる「イカした感じ」についても甲乙つけがたいだろう。特に、艶かしいラインと面の処理が美しいRCZで島根県あたりに里帰りした日には「芸能人が来た!」と勘違いされかねない。それぐらいイカしている。そして中古車相場は、両車ともほぼ似たようなもの。登場年次が新しいプジョーRCZのほうが比較的高いが、まぁ誤差の範囲とも言えるレベルだ。
これらモデルに興味がない人にとってはどうでもいい話であり、イカした車に対する恐れが皆無な人にとっても、かなりどうでもいい話だっただろう。しかし、「気にはなってるんだけど、ちょっと恥ずかしくて……」と躊躇している人がもしもいるならば、繰り返しになるが言いたい。
欲しいなら、買っちゃいましょう。ホントすぐに慣れますから!
ということで今回の伊達セレクションはずばり「総額200万円台のプジョーRCZ&アウディTT」だ。
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