ホンダ フィットをベースにしたステーションワゴンのフィットシャトルですが、登場から1年ちょっとというのに、早くも100万円以下の中古車が見つかるようになってきました。

2011年6月に登場したフィットシャトル、フィットの全長を510mm延長することで、大型のステーションワゴンに匹敵する590L(FF車)のラゲージスペースを誇ります。

数値だけでなく実用面も優秀です。ラゲージの開口部が低く(高さ540mm)、さらに荷室面との段差がないため、荷物の積み降ろしがラクに行えます。後席がワンアクションで収納できるのもポイントです。

エンジンは直4の1.5LでミッションはFF車がCVT、4WD車には5ATが搭載されています。ベーシックモデルである15CのFF車の燃費は、JC08モードで18.6km/L(2012年6月のマイナーチェンジ後は18.8km/L)を実現しています。

燃費と聞くと同車のハイブリッドモデルのほうが…と思われる方も多いでしょう。燃費だけを見れば、そちらのほうが優れていますからね。しかし、そう考える人が多いからこそ、普通のフィットシャトルが安く買えるようになるのです。

中古車市場は人気次第なので、人気があれば値が落ちにくく、人気がなければどんどん落ちていきます。つまり、ハイブリッドモデルに注目が集まれば集まるほど、スタンダードモデルはどんどんおいしくなっていくのです。

その結果、登場からたった1年と3ヵ月で、2桁万円の中古車が見つかるようになりました。修復歴こそありますが、走行距離0.2万kmの15X Sパッケージが車両本体価格99万円で見つかりました(2012年9月20日現在)。同グレードの新車時価格が173.5万円なので74.5万円も安いわけです。

燃費が良く維持費の安い車もいいですが、そもそもの購入価格が高くては、そのメリットもかすんでしまいます。ハイブリッドばかりに注目が集まる今だからこそスタンダードモデルを狙う。これも賢い買い方のひとつではないでしょうか。

Text/金子剛士

ホンダ フィットシャトル エクステリア|おいしい中古車

エクステリアはベース車を踏襲し、ひと目でフィットシリーズとわかるものとなっている。グリル部分にメッキを施すなど高級感も演出


ホンダ フィットシャトル インパネ|おいしい中古車

インテリアは質感の高い表皮素材などで上質な空間を実現。シートはセンター部にスエード調素材、サイド部にはレザー調素材を採用

ホンダ フィットシャトル ラゲージ|おいしい中古車

ゆとりたっぷりで使い勝手もいいラゲージには、さらにアンダースペースも用意。FF車で94L、4WD車でも50Lの容量を確保している