走行距離にとらわれず
内装の綺麗なモノを狙いましょう

家族で使うからといっても、選択肢はミニバンだけではないと思っています。もちろん、コストパフォーマンスの高さ、使い勝手の良さからオススメしているミニバンもあります。なかには見過ごされたファミリーカーも、たくさん中古車市場にはあるんですよね。あんな車、こんな車が予算50万円で狙える時代なんですねぇ。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。


第10位はトヨタエスティマ(旧型)。もう予算50万円で狙えるってご存じでした? ヒットした車なんだなぁ、と認識させるのは1400台以上という、中古車の多さ。走行距離や価格、程度もマチマチ。予算は多ければ多いほど程度の良いものを狙えますが、あまり走行距離にとらわれず室内の汚れ、運転席のヤレ具合(ステアリングホイールやドアハンドルのテカリ、シートのヘタリなど)や整備記録簿でどれだけメンテナンスされてきたかを重視しましょう。


第9位はスバルトラヴィック(絶版)。スバルがGM傘下だった頃、オペルザフィーラをタイでノックダウン生産していたものです。足回りはスバル独自のチューニングですが、基本はザフィーラです。コンパクトなボディサイズながら大人7名乗車がちゃんとできて、低重心で安定感あふれる走りが特徴でした。ザフィーラよりも安く、ザフィーラよりも200㏄大きな排気量で、ホント、ザフィーラ泣かせな存在でした。低予算で狙えるのも嬉しいポイントです。


第8位は三菱グランディス(絶版)。一連のリコール問題が起きてから、三菱車への注目は減っています。中古車相場は需要と供給が支配していますから…、不人気なんでしょうね。ハッキリ言って「穴場」です。後席のドアはミニバンにありがちなスライド式ではなく、デザインのためにあえてヒンジ式。だから使い勝手が悪いかと問われれば、そんなこともありません。威風堂々としたスタイルで低重心。走らせてみると50万円には思えません。


第7位はホンダエディックス(絶版)。取り回しに優れた短いボディなんですが、ワイドボディのおかげで室内は広々としています。2列3人掛けというユニークなレイアウトもオススメするポイントです。最近はベンチコラムシートが少ないですから、エディックスで前席3名掛けをすれば、家族の思い出として残ると思いますよ。ホンダ技術陣のプライドなのか、低床・低重心がもたらす走りは思いのほかスポーティ。ファミリーでなくともオススメです。


第6位はジープグランドチェロキー(旧々型)。ジープのフラッグシップモデルも、さすがに10年選手ともなれば、予算50万円でも狙えます。最近のSUVほどオンロード性能は優秀ではないかもしれませんが、オフロード性能は今のレベルでも秀でています。1輪さえ地面に接地していれば駆動力を伝える4WDシステムは、いざというときに威力を発揮。普段、街中では必要ないかもしれませんが、能ある鷹は爪を隠すような雰囲気が漂っているのはカッコ良いですよね。

Report / 古賀 貴司