風土の違いを車から感じられる面白み

「グローバル化」の名のもとにメーカーごとの個性が薄れつつある昨今ですが、それでも国産車と輸入車の違いを感じられる車は多数中古車市場に存在しているのも事実です。国産車の優秀さを否定しているわけではなく開発場所、人、マーケットの違いによる商品の違いに面白みやユニークさを感じられるモノです。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。

第10位はM・ベンツ Cクラス(旧型)。旧型Sクラスも旧型Eクラスも100万円以下で狙えます。それでもCクラスをオススメするのは、エントリークラスセダンでさえも"違い"がわかるからです。操舵は軽くなっても、ドッシリしたステアリングフィール、ガッツリ利くブレーキ、快適性と安定性を上手く両立させた足回り、どれを取っても"M・ベンツ"らしさがあふれています。高級車というよりも、基本性能に優れたコンパクトセダンとしてお試しください。

第9位はアウディ S6(旧型)。スーパーセダンと呼びたくなる、スポーツカーです。A6をベースに4.2lV8エンジンを搭載し、4WDが路面を鷲掴みしながら矢の如く突き進みます。ちなみに、同時期のRS6はS6をベースにツインターボというドーピングを施したウルトラ・スーパーセダンです。大排気量ゆえに維持費はそれなりにかかることは、ご承知おきください。でも100万円以内でこの動力性能は、"見っけもん"です。中古車物件はわずかですから、ラストチャンス?!

第8位はVW ジェッタ(現行)。ゴルフにセダンのトランクルームを引っ付けた車です。質実剛健な車にたっぷりの荷室をもっていますし、現行モデルという新しさも魅力と言えます。キッチリカッチリした作り込み、ドッシリした走りにおいて国産車では感じくい塊感があふれています。100万円以下で新しめのベーシックな輸入車ながら、高速走行時の安定性にきっと驚かされることでしょう。街中ではちょっと硬く感じる足回りかもしれませんが、理由がある硬さです。

第7位はミニ ミニ(旧型)。BMWがミニを現代風に復活させた最初のモデルです。足回りの硬さは高速安定性もありますが、オリジナル・ミニの乗り味をちゃんと残した結果といわれています。コンパクトなルックスですが、室内空間はちゃんと大人4名が長距離移動しても耐えられる広さを確保しています。新車時価格はそれなりにしたので当然といえば当然ですが、国産コンパクトカーにはない安定性を満喫できながらキビキビした走りを満喫できることでしょう。

第6位はキャデラック コンコース(絶版)。良いか悪いかは別にして、ガッシリしたボディとフワフワした乗り味こそが古き良き"アメ車"っぽさたっぷりです。高速道路をダラーっと流せば、アメリカの広さや優雅さに浸れることでしょう。ボディは大きいですし、燃費だって今のレベルからすれば良くはありません。そういう意味ではクラシックカーに乗る気概でコンコースと付き合う必要はあるかもしれません。車のボーダレス化が進む中では、絶滅危惧種です。

Report/古賀貴司