リーズナブルな価格帯でも差別化は図れるんです

中古車市場を見渡してみると、MAX50万円台という予算でも様々な車が購入可能範疇に入ってくるものです。国産、輸入車問わず実用性に富んだもの、スポーツ性能の高いもの、かつての高級車など、バラエティ豊富に選びたい放題なんです。日常の足、という使い方は十人十色かもしれませんが、きっとアナタが見逃していた車があると思います。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。

第10位はマツダ ロードスター(旧型)。巷ではトヨタ 86、スバル BRZが盛り上がっているようですが、新車時価格は200万円オーバーです。コストパフォーマンスで考えれば、旧型ロードスターの右に出るものはありません。できれば今後、絶滅するであろうMTを操る"煩わしさ"から、車を操る「達成感」も味わってもらいたいものです。ドライバーの操作に忠実に応えるので、ドライバーの力量がモロに反映されます。独身のうちは、2シーターでも不便なし!

第9位はアウディ A4(旧々型)。アウディの方向性が大きく変わったのは、このモデルからといえるでしょう。キッチリカッチリした雰囲気を全面に打ち出しながら、硬めの足回りが独特な高速安定性をもたらしアウディの"アイデンティティ"となりました。個人的には3L V6エンジンを搭載したモデルを気に入っています。コンパクトなボディにオーバーパワー気味なエンジンが4WDを介して矢のごとく走らせる様は、"特別"な車に乗っているという雰囲気がたっぷりです。

第8位はホンダ オデッセイ(旧型)。さすがに50万円台では"過走行"に分類される中古車が多いですが、きっちりメンテナンス(定期的な油脂類交換は重要です)されてきた個体であれば過度に不安する必要はありません。タクシーなんて年間走行距離が10万㎞を超えるんですから!ミニバンでありながらステーションワゴン寄りのスタイルになって、低床ボディが低重心を実現。走りもミニバンではなく、ステーションワゴンのようです。オールマイティに使えて便利です。

第7位はトヨタ エスティマ(旧型)。新車時に売れに売れまくったエスティマですから、中古車の流通台数は豊富です。シートアレンジが多彩ですから、たっぷりの荷物を積むことができます。ドライバーも乗員も目線が高めで、小さなバスに乗っているような気分に浸れます。シートをフラットにして、ヨガマットを敷けば簡易式キャンピングカーとしても活用できるでしょう。ハイエースほどハードコアな"ツール"感覚はありませんが、色々と遊べる1台です。

第6位はアルファロメオ アルファ156(絶版)。従来の直線基調のデザインから一転して、曲線でセクシーさを全面に打ち出してきました。インテリアもどこぞの有名ブランドの家具のような造形で、日本車では味わえない異国情緒が漂っています。「グローバルスタンダード」の名のもとに車の個性が薄れていくなか"やっぱりイタリア人は伊達好きなんだなぁ"と思わせてくれます。移動の手段であるはずの車がここまでオシャレだと、運転するだけで気分転換ができます。

Report/古賀貴司