第194回 トヨタ ラウム(絶版・最終型) 【おいしい中古車】
カテゴリー: クルマ
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2011/10/21
■ユニバーサルデザインを追求したファミリーカー
今回ご紹介する一台は、「車づくりにおけるユニバーサルデザインの追究」を開発テーマに、すべての人に優しく、使いやすくすることにトコトンこだわったトヨタラウムです。2011年の春に生産終了となってしまったため現在は中古車でしか買えませんが、プレミアム価格がつくどころか、50万円以下でも買うことができる狙い目の一台なのです。最終型となる2代目のラウムが登場したのは2003年5月。今年の春まで8年間にわたり販売されていたご長寿モデルです。そんなラウムが掲げるユニバーサルデザインとはいったいどんなものか、具体的にご紹介します。
大きなキャビンを確保しながらも、カウルを前に出しバランスのいいワンモーションシルエットを実現。ホイールアーチの張り出しで安定感も強調する(左・右)
第一に挙げられるのが、乗降性の良さです。助手席のドアにセンターピラーを内蔵したパノラマオープンドアは、リアのスライドドアとあわせ、1500mmもの開口幅を実現しています。これによりヒンジドアはもちろん、スライドドアに比べても圧倒的に乗り降りがしやすくなっています。パノラマオープンドアの魅力をさらに高めているのが、リアの電動スライドドアでしょう。こちらは乗り降りをラクにするだけでなく、傘や荷物などで両手がふさがっている時にも重宝する装備です。
また、ドライバーが操作するスイッチ類が使いやすく設定されているのも、ユニバーサルデザインならではでしょう。オーディオやエアコン、シフトレバーをセンタークラスター部に集約したほか、シフトノブの形状を自然に握れる形状とするなど、操作性以外の部分も考えて作られているのです。
さらに、エアコンには「くもり取り」などの日本語表示を加えるなど、誰もがひと目でわかるようになっているのもポイントです。パワートレインは、1.5Lの直4Lエンジンと、4ATの組み合わせの1種類のみ。駆動方式はFFのほか、4WDをチョイスすることもできます。
インパネは水平基調とすることで、横への広がりを感じさせるデザインに(左) リアシートはレッグペースも広い(中) 真骨頂ともいえるパノラマオープンドア(右)
■走行距離5万㎞以下、修復歴なしの中古車が50万円以下で買える!
そんな人に優しいラウムですが、絶版となった今、お財布にも優しい存在となっています。スポーツカーなどは生産中止になると、一時的に相場が上がることもありますが、ラウムの場合そんな傾向もなく、とても狙いやすい状況にあります。最も安い中古車は、走行距離9.3万kmで25.9万円の1.5 Cパッケージ。走行距離こそ延びていますが、修復歴なしでこの価格です。走行距離などにこだわって条件を厳しくしても、50万円以下で買うことができます。同じ1.5 Cパッケージで、走行距離4.3万km、修復歴なしの中古車が48万円です。
ドライバーにも同乗者にも優しいユニバーサルデザインを採用したラウムだけに、ほとんど不満を感じることはないでしょう。そんな車が50万円以下で買えるなら、間違いなく“買い”ではないでしょうか。
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