THE!対決

PART8 スタッフ座談会開催

Report/編集部 Photo/奥隅圭之、奥村純一
トヨタ マークXジオ
トヨタ マークXジオ リアスタイル|THE!対決
トヨタ マークXジオ 天井大型イルミネーション|THE!対決 トヨタ マークXジオ シートアレンジ(セダンモード)|THE!対決
ホンダ オデッセイ
ホンダ オデッセイ 走り|THE!対決
ホンダ オデッセイ プログレッシブコマンダー|THE!対決 ホンダ オデッセイ インテリア|THE!対決

走りのオデッセイか、居住性のジオか

籠島:ミニバンの利便性が受けて、たくさん売れた時代はひと段落。実際にミニバンを買った人も3列目を使う機会は思ったほど多くないし、もしかしたらミニバンじゃなくてもいいのかも・・・と気づいてきたんだろうね。でも3列目を使う機会がまったくないわけじゃない。ジオはまさにそんな人たちに向けた車だったね。あのクラスで3列目を非常用と割り切ったのは大英断だと思うよ。
福田:その割り切りが2列目の居住空間を広げていますよね。
高橋:一方のオデッセイはミニバンでもスポーティな雰囲気をもっているのが魅力。初代から続く走りの良さはデビューから4年たった今でも他の追随を許さない。
小橋:ほんと。僕は昔からオデッセイが好きなんですけれど、今回試乗してあらためてその素晴らしさに驚きましたよ。
籠島走行性能対決で島崎さんも書いているけれど、ジオは18インチのタイヤがどうもしっくりこない。そのせいでずいぶん乗り心地が悪くなってしまっているんだよね。僕はプレス試乗会で16インチモデルにも乗ったんだけれど、こっちの乗り心地は素晴らしい!確かに見た目は18インチのほうが迫力あるけれど、その犠牲はあまりにも大きい。
福田:ただフル乗車テストをやったじゃないですか。あのときに感じたんですけれど、大勢で乗る=車に重量がかかったときは逆に乗り味がしなやかになったような気がするんです。バタバタ跳ねるような感覚が抑えられたって感じですね。
高橋:オデッセイの足はスポーティだけど硬いというものではない。大勢で乗っても突き上げ感が強くなることもないし、いい感じだったね。
小橋:僕がびっくりしたのはジオの燃費の良さ。10・15モードだと12.8km/L、でも僕らが走ってみたら、車載燃費計で一般道が12.0km/Lで高速に至っては15.8km/L。なんじゃそりゃ!っていう数値ですよね。

従来のミニバンとは一線を画すコンセプトの両車

高橋:ミニバンは装備も気になるもの。このあたりはいかがでした?
福田:オデッセイのナビ操作は何度使っても慣れないなぁ。
高橋:そう?逆に僕はホンダのプログレッシブコマンダーの使いやすさは国内でもトップクラスだと思うんだけれど。ここらへんは普段使っているカーナビの操作の仕方も影響しそうだな。
籠島:ジオに付いている天井イルミネーションはどう?僕はあまり好きではない。どうしても蛍光灯に見えてしまう・・・。
福田:僕は好きですよ。
小橋:細かいところなんだけれど、僕はジオにある前席のシートヒーターが気に入りました。冬はシート自体が暖かくなったほうが快適なんですよね。残念ながらオデッセイには付いていない。
高橋:インテリアデザインはどうでしょう。僕はオデッセイのブルーライトが好きなんですよ。ジオも過剰なまでに光の演出をしているけれど、どうも落ち着きすぎているような気がするんです。
福田:インテリアカラーもエンジ色だったり、あまり若者が好みそうな感じではないですよね。
籠島:試乗しながらずっと考えていたのはジオってうちの親父に乗ってほしいなってこと。もう子供も独立しているから3列目シートはいらないんだけれど、盆と正月に帰省したときに孫を乗せてどこかに行こうってなると、普段乗っている車だと窮屈なのよ。そんなときに3列目シートをポンと出す。冒頭でも触れたけれど、ミニバン卒業生が乗るミニバンとして最高なんじゃないかな。
福田:ミニバンはいらないけれど、ミニバンの利便性を味わってしまったために後戻りはできない人にオススメですよね。

高橋:ではみなさん、この2台から買う車を選ぶとしたらどっち?僕はインテリアデザインと走りの楽しさでオデッセイ。
小橋:僕もオデッセイですね。この走りのスムーズさは魅力ですよ。アブソルートもかっこいいけれど、通常のモデルでも十分にスポーティだし。
福田:僕もオデッセイですね。僕は3列シートがある以上そこもきちんと使いたいので。実際に大勢で出かける機会も多いので、まだ非常用とは割り切れないです。
籠島:僕はジオかな。ただし買うなら16インチタイヤ装着グレードにする。装備面で不満があるなら、高級グレードを買って、タイヤはインチダウンするな。それくらい、乗り心地に大きな差があるんですよ。
今回のまとめ
スタッフの投票では3対1でオデッセイに軍配。オデッセイを選んだスタッフはジオで感じた走りのバタバタ感が気になっている模様。ただ籠島が力説しているように16インチモデルだと印象は随分変わる。試乗モデルが16インチだったら、違った結果だったかもしれない。
今回のテスト車両
トヨタ マークXジオ フロント|THE!対決
トヨタ マークXジオ リア|THE!対決
トヨタ マークXジオ インパネ|THE!対決
■トヨタマークXジオ
・テスト車両
240G(2WD)
286.0万円
・駆動方式
2WD(FF)
・トランスミッション
CVT
・全長×全幅×全高
(mm)
4695×1785×1550
・ホイールベース(mm)
2780
・車両重量(kg)
1570
・最小回転半径(m)
5.7
・乗車定員(人)
6
・エンジン種類
直4DOHC
・総排気量(cc)
2362
・最高出力
[kW(ps)rpm]
120(163)/6000
・最大トルク
[N・m(kg-m)/rpm]
222(22.6)/4000
・使用燃料
無鉛レギュラー
・燃料タンク容量
60L
・10・15モード燃費
(km/L)
12.8
・タイヤサイズ
225/45R18

ホンダ オデッセイ フロント|THE!対決
ホンダ オデッセイ リア|THE!対決
ホンダ オデッセイ インパネ|THE!対決
■ホンダオデッセイ
・テスト車両
L(2WD)
300.3万円
・駆動方式
2WD(FF)
・トランスミッション
CVT
・全長×全幅×全高
(mm)
4770×1800×1550
・ホイールベース(mm)
2830
・車両重量(kg)
1660
・最小回転半径(m)
5.4
・乗車定員(人)
7
・エンジン種類
直4DOHC
・総排気量(cc)
2354
・最高出力
[kW(ps)rpm]
118(160)/5500
・最大トルク
[N・m(kg-m)/rpm]
218(22.2)/4500
・使用燃料
無鉛レギュラー
・燃料タンク容量
65L
・10・15モード燃費
(km/L)
12.2
・タイヤサイズ
215/60R16