マツダ アテンザスポーツワゴン VS スバル レガシィツーリングワゴン　PART3：取り回しや駐車のしやすさが優れているのは？

ボディサイズを感じさせない取り回し性能のアテンザ

ボディサイズは、アテンザスポーツワゴンが全長×全幅×全高＝4765×1795×1490mm、ホイールベース＝2725mm。レガシィツーリングワゴンは全長×全幅×全高＝4680×1730×1470mm、ホイールベース＝2670mm。最小回転半径は両車とも5.4mで共通。

単純にボディサイズだけを比較すると、アテンザのほうがサイズが上。平面方向では85mm長く、65mm幅広い計算だ。

ところが実際の取り回しは、アテンザも決して悪くなかった。とくに縦列駐車時は、駐車スピード領域で適度にクイックなレシオをもつステアリングのおかげで、ボディサイズをあまり意識させない。ドアミラーの上下視野が大きいこともあり、スムーズに縦列駐車が実行できた。

ただしワゴンの場合、かつてのアルファ156スポーツワゴンのようにボディ後半がスタイリッシュに絞り込まれたおかげで、リアクォーターウインドウは位置が高く小さめのため、斜め後方の視界はそこそこでしかない。パーキングセンサーの警告ブザーはマージンがとられており、障害物と約30cmほどで“ピー音”が鳴り出す。

日本市場にフィットしたサイズが“効いている”レガシィ

一方のレガシィは、とにかく視界が広く明るいのが助かる。このため視野情報に関してはまったくといっていいほど心配はいらなかった。それと日本のインフラに対しボディサイズがやはり適切で、そうした要因も扱いやすさに貢献。ただしステアリングは駐車スピード領域でアテンザよりスローで、縦列のように切り返す必要がある場合はやや忙しくなる。

車庫入れは、全幅のあるアテンザは少し慎重を期する必要があるが、レガシィは縦列駐車同様に、まったく苦もなく行えた。

前方、後方視界はともに良好だ。前方視界は、Aピラーが立ちフロントガラス下端の高さが十分に抑えられ、さらにワイパーがしっかりと低く格納されるレガシィがわずかだけ有利。アテンザもウエストラインは高いものの、運転ポジション自体も高めのため、とくに後方の視界は相対的に必要なだけ確保されている。