車は単なる移動の道具ではなく、大切な人たちとの時間や自分の可能性を広げ、人生をより豊かにしてくれるもの。車の数だけ、車を囲むオーナーのドラマも存在する。この連載では、そんなオーナーたちが過ごす愛車との時間をご紹介。あなたは『どんなクルマと、どんな時間を。』?

▲元気いっぱいの娘さんたち。車好きのパパの影響で、長女の香春さんも車が大好き▲元気いっぱいの娘さんたち。車好きのパパの影響で、長女の香春さんも車が大好き

娘の車好きはパパの影響!?

夕暮れ時の愛媛県宇和島市。次屋さんと待ち合わせをした道の駅「みま」には、地元の名産品はもちろん、その日採れた新鮮な野菜などが数多く並び、近隣住民も夕食の品を買いに訪れていた。

白いマツダ CX-5から元気に飛び出してきた女の子2人は、次屋さんの娘たち、香春ちゃん(6歳)と泉美ちゃん(4歳)だ。長女の香春ちゃんは、筆者が乗ってきた赤いCX-5に興味津々。目をキラキラさせながらライトまわりから観察をはじめ、ホイール周辺も丹念に見ている。この観察の仕方は、まるで自動車ジャーナリストを見ているようだ。

運転席側から中をのぞき込み、パパの車と違う! と大喜び。次屋さんに仕様の違いを報告していたがその内容は実に的確。香春ちゃんの車好きはお父さんの影響で、この辺ですれ違う車の車種はほとんど言い当てられるという。

家族がみんな笑顔になれるこの車がベストな選択

普段の通勤にはもう1台所有している軽自動車を使っているため、次屋さんがCX-5を運転するのは休日くらい。いつもは奥さまの美佐さんがCX-5のハンドルを握っている。

以前の車も初期型のCX-5だったが、新型のカッコ良さに惹かれ現行型に乗り替えたそうだ。納車直後に奥さまが、細い道で対向車に道を譲った際、車両の後方をぶつけてしまったそうでリアバンパーとハッチゲートが少しヘコんでいたが、そんな小さなことは全く意に介さず、これも味があっていいよねと、そのまま楽しく乗っているというのがとても微笑ましい。新型のカッコ良さに惹かれた次屋さんだが、気になる娘たちの反応は“前の車の方が顔がかわいい”とイマイチ……。

▲パパがCX-5のハンドルを握るのはほとんど休日。家族みんなでお出掛けするのがとっても楽しみ ▲パパがCX-5のハンドルを握るのはほとんど休日。家族みんなでお出掛けするのがとっても楽しみ
▲奥様が作ってしまったハッチゲートのヘコミは次屋家の車のトレードマークだ! ▲奥さまが作ってしまったハッチゲートのヘコミは次屋家の車のトレードマークだ!


ここ愛媛県宇和島市は四季を通じて温暖な気候だが、年に数回ほどガッツリと雪が降ることがあるそうだ。そんなときでも慌てずに普段どおりの生活ができるようにと、地上高のあるSUVを選んだそう。

ただ、もし奥さまのお許しが出るなら通勤用の車をマツダ ロードスターやホンダ S660などの2シーターオープンカーにしたいそうで、次屋さんは筆者を盾に奥さまに突然アプローチ! 少しあきれ顔の奥さまには残念ながら速攻で却下されていたが、今は仲良し家族4人が乗車できて、娘さんたちが大好きな“クルミパン”を食べながらだんらんできるこの車がベストな選択と言えるのだろう。

娘さんが大きくなったときに、今と変わらず車好きな女の子でいてくれたら、次屋さんの夢を叶えるためにきっと一緒に奥さまを説得してくれるはず。


~どんなクルマと?~
■CX-5(現行型)
マツダのクロスオーバーSUV。現行型は2017年にフルモデルチェンジした2代目。マツダのデザインコンセプトである「魂動デザイン」をさらに深めたエクステリアには、無駄をそぎ落とすという日本の伝統的なモノづくりの考え方が継承されている。また、「人馬一体」の設計思想のもとドライバーが意のままに車を操れることはもちろん、同乗者が快適に過ごせるかどうかということにもしっかりこだわられた車となっている。

▲初代に比べ全長は10mm長く、全高は20mm低くなっており、スポーツカーのようなイメージが強くなった ▲初代に比べ全長は10mm長く、全高は20mm低くなっており、スポーツカーのようなイメージが強くなった


~どんな時間を?~
■「家族と過ごす“宝物”のような時間」

▲愛車との時間は…… ▲愛車との時間は……
text/編集部 大脇一成
photo/篠原晃一