▲次期フォレスターの予想イラスト。インプレッサ同様ボディ側面には、陰影の映えるレリーフが設けられて、新鮮さが打ち出されるだろう。スバル車のアイデンティティでもある、コの字型ポジションランプは継承されるに違いない ▲次期フォレスターの予想イラスト。インプレッサ同様ボディ側面には、陰影の映えるレリーフが設けられて、新鮮さが打ち出されるだろう。スバル車のアイデンティティでもある、コの字型ポジションランプは継承されるに違いない

スバルSUVの歴史を切り開いた重要モデル

スバルの中期経営ビジョン、「際立とう2020」の下、グローバルモデルで次に一新されるのは、フォレスターの予定だ。新たなパワーユニットの採用など、見どころのあるモデルチェンジが行われるようだ。

フォレスターは、スバルSUVの歴史を切り開いた後も重要な役割を担ってきた。ライバル社が追随して、同クラスの車を投入してきた経緯を思い返せば、いち早くマーケットに目をつけたスバルに、先見の明があったと言っても過言ではあるまい。

▲2012年11月に登場した現行フォレスター。ヒルディセントコントロールを含む「X-MODE」がウリに挙げられた ▲2012年11月に登場した現行フォレスター。ヒルディセントコントロールを含む「X-MODE」がウリに挙げられた

北米市場を重視し、さらに大型化される

5代目にあたる次期フォレスターは、当然ながら新世代プラットフォーム、SGPの上に成り立つ。海外からの要望を受けて、ボディサイズはいちだんと拡大され、全長、全幅ともに現行モデルを上回る見通しだ。

パワートレインで興味深いのは、電動化テクノロジーの搭載だ。吉永泰之社長は、「電動化はメーカーの規模に関わらず必要だ」と語り、なによりも優先して取り組んでいく姿勢を明らかにしている。先代XVに搭載されていたマイルドハイブリッドは、チェーン式CVTとの愛称を加味した自社開発製だったが、「選択と集中」を進めているスバルはその後、資本関係にあるトヨタから技術供与を受ける方針を固めた。

先進国を中心に世界中で厳しくなっているCAFE(企業平均燃費)の基準値をクリアするためには、環境技術の搭載は急務。フォレスターの主戦場である、北米では対応が急がれる。2017年7月7日に紹介したとおり、カリフォルニア州など一部地域では、ZEV(ゼロエミッションビークル)規制も近い将来強化される。これに備えて必要になるのがプラグインハイブリッドで、こちらも次期フォレスターに設定されるとみて間違いないだろう。場合によっては、三菱 アウトランダーPHEVを脅かす存在にもなり得る。

東京と北米LAでコンセプト版をお披露目か

エクステリアは、ワゴンを連想させるボクシーなシルエットを踏襲しそうだが、スバルが2年前の東京モーターショーで提案した、スタイリッシュ路線へと舵を切る可能性もある。

六角形グリルとコの字型ポジションランプが受け継がれて、アイデンティティが保たれる一方で、ボディ側面にはウェーブしたプレスラインが設けられて、洗練された印象がかもしだされるかもしれない。

歴代フォレスターは、5年前後のモデルライフをまっとうしてきたが、SGPと電動化技術の愛称を高めるために、現行モデルはややロングライフとなって6年に達した。世代交代は2018年にズレ込みそうだ。

ただし、今年の東京モーターショーと北米LAオートショーで、コンセプトモデルがお披露目されるだろう。

※2017年7月31日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2018年9月
■全長×全幅×全高:4650×1790×1715(mm)
■搭載エンジン:2L 水平対向4気筒 他

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、スバル