Report/古賀 貴司

100万円台で購入できる世界のお買い得セダン

コストパフォーマンスの高さは「値段の割に車の出来がイイ」とか、「新車に比べて値落ちしている」とか、「値段の割に見映えがする」とか、様々あるでしょう。今回これらすべてを気にしつつ「新車の国産コンパクトカーを買う予算があれば買える、10年落ち以内の高級セダン」を選んでみました。結果、すべて輸入車になってしまいましたが、考えてみれば新車の国産コンパクトカーの予算で、こんな輸入車生活を始められるんです。ちょっとでも気になったらカタログや物件をクリックしてみてください。それでは5位から1位までをお届けします。

第5位はシトロエンエグザンティア(絶版)。トコトン唯我独尊を貫くシトロエンの車作りは理解しがたくも、ユニークな存在に感じざるを得ません。時代に逆行するようなフロントのオーバーハング、今となっては珍しい直線デザイン…だけれど、トータルで見るとなぜかいい味を出しているんです。“壊れやすい”と言われている足回りの油圧タンクは、数万円で治せるものでビビる必要はありません。油圧独特のサスペンションがもたらす走りは、一度味わうと結構病みつきです。

第4位はボルボS80(旧型)。日本で「ボルボ」といえばワゴンを思い浮かべるほど、V70エステートの人気が高いです。人気が高い分、中古車の値段も高値安定しています。それに比べてボルボの最高級セダンであるS80は、不当と呼べるほど安いんです。走っている台数も少ないから、古いのか新しいのかもよくわかりません。フツーの人なら100万円ちょっとで買えるなんて、思ってもみないことでしょう。現行モデルに比べると保守的なデザインですが、“温もり”があります。

第3位はVWボーラ(絶版)。とても出来の良い車でしたが、売れませんでした。新車時価格はエントリーモデルで269万円、最上級モデルで342万円、という設定がこのクラスにしては高めだったのが原因かもしれません。エンジンは直4、V5、V6がありますが、いずれのモデルも魅力があります。なかでも「V6 4モーション」と呼ばれる最上級モデルは、大人しめなルックスに似つかわしくない凶暴さを兼ね備えていました。それが国産コンパクトカーの上級グレード並みの予算で買えれば、お得です。

第2位はキャデラックセビル(絶版)。エレガントかつ威風堂々としたスタイルは、キャデラックファンでなくとも優美に映るはずです。そんな車が150万円ちょっとで狙えるなんて、誰が思うでしょう?ぶっちゃけ、値段以上の見映えを手に入れることができます。M・ベンツやBMWが当たり前に走っている都心部では、差別化にもってこいな一台。キャデラックとしては恐らく初めてとなる右ハンドルモデルが設定されているので、輸入車初心者にもオススメです。

第1位はアルファロメオ166。’99年に日本でデビューし、いまだ現行モデルとして販売されている166。3年前のマイナーチェンジで、フロントデザインが大幅に変更されました。オススメしたいのは100万円台で探せる、いわゆる前期モデル。セクシーとしか表現できない内装、愛嬌すら感じさせるフロントマスク、型遅れ感がまったくないデザイン、まったりゆったりした走り、いずれもオススメする理由です。男性が乗っても、女性が乗ってもドライバーをカッコ良く見せてくれることでしょう。

フォトコレクション

写真:第5位はシトロエンエグザンティア

第5位はシトロエンエグザンティア

写真:第4位はボルボS80

第4位はボルボS80

写真:第3位はVWボーラ

第3位はVWボーラ

写真:第2位はキャデラックセビル

第2位はキャデラックセビル

写真:第1位はアルファロメオ166

第1位はアルファロメオ166