第50回:『ドロップ』 【映画の名車】
カテゴリー: トレンド
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2009/01/20
スクリーンを飾ったあの名車、少ししか映らなかったけれど忘れがたい車…
そんな映画に登場した“気になる車”をカーセンサーnetで見つけよう!
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■品川ヒロシの自伝的小説&コミックを、品川自身の脚本&メガホンで映画化!
(C) 2009「ドロップ」製作委員会
劇場公開情報
『ドロップ』2009年・日 原作・脚本・監督:品川ヒロシ 出演:成宮寛貴/水嶋ヒロ/本仮屋ユイカ/上地雄輔/中越典子/波岡一喜/若月徹(若月)/綾部祐二(ピース)/増田修一郎/住谷正樹(レイザーラモン)/宮川大輔/坂井真紀/哀川翔/遠藤憲一ほか 配給:角川映画 3月20日(金)より、角川シネマ新宿ほか全国ロードショー
『ドロップ』2009年・日 原作・脚本・監督:品川ヒロシ 出演:成宮寛貴/水嶋ヒロ/本仮屋ユイカ/上地雄輔/中越典子/波岡一喜/若月徹(若月)/綾部祐二(ピース)/増田修一郎/住谷正樹(レイザーラモン)/宮川大輔/坂井真紀/哀川翔/遠藤憲一ほか 配給:角川映画 3月20日(金)より、角川シネマ新宿ほか全国ロードショー
時は1980年代後半。狛江北中学に転校してきたヒロシは、赤く染めた髪が目立ちすぎて、さっそく不良たちに呼び出しをくらう。きれいな顔のくせに腕っ節がやたら強い達也とタイマンを張ったヒロシは、何もできないままボロ雑巾にされるが、最後まで立ち上がろうとする粘りと根性を買われて北中不良グループの仲間入りを果たした。北中不良グループは、冷静沈着なメガネの森本(波岡一喜)、いちど噛みついたら放さない狂犬ワン公(若月徹)、天才的な小泥棒ルパン(綾部祐二)、そして、リーダー的存在である達也の4人。ここにムードメーカーのヒロシが加入して5人になったことで北中不良グループはがぜん活気づき、ケンカに明け暮れながらも笑いの絶えない愉快な日々がスタートする―。
不良に憧れて私立から公立に転校というのは、品川自身が歩んだ本当の話。品川が中学時代を過ごした1980年代後半は『ビーバップハイスクール』と『湘南爆走族』という2大不良マンガが圧倒的な人気を誇り、それぞれ映画化して大ヒット。ヤンキー=カッコイイと中坊が思い込むのも無理はない。なにせ『ビーバップ』からは仲村トオル、『湘爆』からは江口洋介、織田裕二と、現在でも第一線で活躍するビッグスターを輩出したのである。だからといって本気で不良に憧れて、わざわざ私立から公立に入り直すような輩が品川以外にいたのかは定かではないが…。
とにもかくにも主人公のヒロシは憧れの不良ライフをおおいに満喫する。敵対する学校の猛者とも昨日の敵は今日の友になってバカ騒ぎを繰り返していくのがヤンキー映画の王道なら、多勢に無勢の無謀な戦いがクライマックスに待ち受けるのも王道だ。それでもどこか新しく感じるのは、BGMを流すかのように全編を覆う笑いの要素が大きい。口が達者なヒロシ=成宮寛貴がヤンキーの会話に突っ込みまくり、ラブラブな展開でもボケまくり、スパイス的に登場する人気芸人たちとわたりあう。テンポもバランスもばっちりで、これが非常に心地いいのだ。
一方、アクションは徹底的に“生”にこだわっていて、ケンカのシーンはド迫力。特にコミック版「ドロップ」から抜け出てきたかのような水嶋ヒロのキレキレの動きは死ぬほどかっこよく、男惚れさせられるだけの説得力にあふれている。また、ハードゲイの仮面を脱ぎ捨て、素顔で勝負しているレイザーラモンの住谷正樹にも注目。何度も何度も達也たちの前に立ちはだかる調布南中の加藤を、貫禄たっぷりに演じている。
舞台設定が1980年代後半であるにもかかわらず、登場するヤンキーたちの髪形やファッションが現代的で洗練されたものになっているのも大きなポイント。時代考証的にはおかしくとも「古臭く、ダサい映画にしたくない!! 」という品川のこだわりだ。毎日のようにテレビを彩る人気者たちが次々に出てくるので、たとえマジメな演技をしていてもコントに見えてしまい、少々シラけてしまうシーンがあるのがたまに傷だが、総体的にはテンポのいい笑いの要素と生身のアクションがミックスされた、新しいタイプのヤンキー映画に仕上がっている。「どうせ芸人のお遊びでしょ!? 」などとスルーしてしまうのはもったいない。品川の多才さに唸らされる一本だ。
映画に登場する車たち
トヨタ クラウン S110(後期型)
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