第36回:『クローズZERO』 【映画の名車】
カテゴリー: トレンド
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2008/10/07
スクリーンを飾ったあの名車、少ししか映らなかったけれど忘れがたい車…
そんな映画に登場した“気になる車”をカーセンサーnetで見つけよう!
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■ヤンキー映画ブームの起爆剤となった『クローズZERO』を続編公開前におさらい!
(C) 2007高橋ヒロシ/「クローズZERO」製作委員会
DVD『クローズZERO スタンダード・エディション』(発売中)2007年・日 監督:三池崇史 出演:小栗旬/山田孝之/やべきょうすけ/黒木メイサ/高岡蒼甫/桐谷健太/上地雄介/高橋努/鈴之助/深水元基ほか 販売元:Happinet ¥3,990 (税込)
てなわけで第2弾の公開前に、ヤンキー映画ブームの起爆剤となった『クローズZERO』を今のうちにおさらいしておこう。原作は1990年から1998年まで秋田書店「月刊少年チャンピオン」で連載された高橋ヒロシの人気コミック。不良偏差値ナンバーワンの鈴蘭男子高校を舞台に、嫌われ者のカラスたち=クローズが拳と拳でわかりあう熱い物語だ。これだけの人気コミックだからして過去何度も映画化のオファーを受けていたそうだが、高橋ヒロシはすべて断ってきた。その世界観が強固なものだけに、おかしなベクトルにいじられるのを危惧してのことだろう。だが今回は「クローズ」の主人公である坊屋春道が入学してくる1年前のオリジナルエピソードということで映画化を了承。監督を三池崇史が引き受けたというのも、実現の大きな要因になったに違いない。
カラスたちを演じるキャストは文字通り豪華絢爛。ヤクザの父親に跡取りの条件として鈴蘭制覇を命ぜられ、わざわざ編入してくるクールな男、滝谷源治役に小栗旬。鈴蘭制覇に最も近い男として名を馳せるモンスター、芹沢多摩雄役には山田孝之。この両者が単純にタイマンを張るわけではなく、それぞれのシンパを率いて激突するのが本作の妙。桐谷健太、高岡蒼甫を筆頭に、旬の若手俳優が個性豊かなカラスに扮して滝谷一派(GPS)、芹沢軍団のどちらかについていく。その政治的駆け引きが、物語にコクを与えてくれるのだ。また、高校生同士の争いにイッチョ噛みするヤクザの片桐拳役にやべきょうすけ。男臭さ満点のスクリーンに一輪の可憐な花を添えてくれるヒロイン・逢沢ルカ役に黒木メイサなど、鈴蘭生以外のキャラクターもジャストなキャスティングである。
数多の抗争劇を独特の味つけで処理して世に送り出してきた三池崇史のメガホンだけに、一筋縄ではいかない細かな演出にも注目。クライマックスは泥だらけのグラウンドで天下分け目の大乱闘スペクタクルが待ち受ける。素顔はイケメンな彼らが、顔を真っ黒にして闘犬のごとく殴り合う様は圧倒的な迫力だ。エピソード0的作品なので、原作未読の方でも無問題だが、既読だとさらに楽しさ倍増。原作とのリンクがそこかしこに張ってあるので、思わずニヤけてしまうこと必至。ま、とにかく第2弾は本作のキャラがそのままスライドするので、未見の方も劇場に足を運んだ方も、今のうちにおさらいしておこう。なにせ登場キャラが多いので、名前と顔を一致させておかないとついていけませんぜ。
ちなみに第2弾の内容にチラリと触れておくと、監督は引き続き三池崇史、舞台は前作のクライマックスから8カ月後の設定となる。芹沢を倒した滝谷は鈴蘭をひとつにまとめることができずにいた。そんなある日、休戦協定を結んでいた“殺しの軍団”鳳仙学園の幹部クラスを滝谷がブチのめしてしまう。この小さな出来事をきっかけに、絡まっていた両校の因縁が解け始めた―。前作では鈴蘭の内部抗争を描いたが、続編ではいよいよ恐怖の外敵に最凶の鈴蘭が立ち向かう胸躍る対決が展開される。原作ファンの小栗が「一番好きなキャラクター」と言ってはばからない鳳仙の美藤竜也を、『恋空』や『奈緒子』の好演で注目を集める三浦春馬が演じているのも話題だ。果たして最後は滝谷と芹沢が共闘するのか!? 乞うご期待!!
映画に登場する車たち
日産 スカイライン GTS(R32)
冒頭で山田孝之演じる芹沢多摩雄が無免でモンキーを走らせている際に、天敵の刑事、黒岩(塩見三省)が覆面パトカーに乗って登場。このグレーの覆面がR32の4ドアスポーツセダン、GTSである(かなりの改造を施している!? )。小回りの利くモンキーで中央市場に逃げ込む芹沢を、店舗破壊お構いなしに追い続ける。しまいには黒岩が芹沢にチキンレースを申し出て、最後はド派手に横転、あわれGTSは仰向けになってしまうのだが、高笑いしながら勝どきをあげた芹沢のモンキーも…。この一連のシーンでツカみはOK。これからただならぬ映画が始まるんだなってことを予感させるに十分の、素晴らしいカーチェイスだ。日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
第36回:『クローズZERO』 【映画の名車】/旬ネタ