▲「今、若者にオススメしたい1台」として、日産 フェアレディZを選んでくれた山崎さん。その理由をお聞きしまし▲「今、若者にオススメしたい1台」として、日産 フェアレディZを選んでくれた山崎さん。その理由をお聞きしました

「若者の車離れ」について、山崎武司さんに聞いてみた

ホームラン王を2度獲得した元プロ野球選手の山崎武司さんは野球界屈指の車好きとしても知られ、日刊カーセンサーにも何度も出演してくださいました。その取材の中で「最近の若い選手は“これに乗りたい”という気持ちがないんだよね」とコメントしていました。近年、「若者の車離れ」が声高に叫ばれている中、山崎さんもそれを実感しているようでした。

そこで今回は「山崎さんなら、どんな車を若者に勧めるのだろう?」と山崎さんに質問。「今の若者に乗ってほしい車」とその理由についてお話を聞いてきました。

プロ野球選手同士でも感じた「ジェネレーションギャップ」

―最近では「若者の○○離れ」がよく話題に上り、中でも代表的なのは「若者の車離れ」だと思います。山崎さんは「若者の車離れ」を実感されたことはありますか?

山崎:ありますね。僕らの世代は基本的には車が好きな人間が多くて、「借金してでも車が欲しい」という人も大勢いました。僕らみたいな野球選手だと頑張れば頑張るだけグレードの高い車に乗れますし、実際それをモチベーションにしているところはあったんです。

でも、最近では「車は別に……」という若い選手が増えましたね。中には「車を買うくらいなら貯金します」と言う選手もいて驚きました。

―いつ頃から、そういう若手選手が増えましたか?

山崎:僕がプロに入って15~20年が経った頃くらいかな。東北楽天ゴールデンイーグルスに移籍したくらいの時期だったと思います。これは車に限ったことではないのですが、「欲がないな」って思うことが増えました。

―と言いますと?

山崎:全体的にお金をあまり使おうとしないんです。野球でも「大舞台で活躍したい」ではなくて、「無難に」とか「細く長く」というマインドの選手が増えましたね。僕らの世代は「プロの世界で一発、大きな花火を打ち上げるぞ!」という気持ちでやっていたから、そもそも考え方が違うんだなと思いました。逆にそんな中で若い子がいい車に乗っているのを街で見ると「いいね!」と思って、ついつい振り返ってしまいます(笑)。

“遊び心”のある車を選ぶと、楽しく乗れる

―さて、今回は山崎さんに「若者に勧めたい車」を3台選んでいただきました。まずはトヨタ ランドクルーザープラド。これを選んだ理由について教えてください。

山崎:今の若い子たちって「荷物が詰める大きな車」というとトヨタ ヴェルファイアみたいなミニバンを選ぶことが多いと思うんです。でも、それとは少し違うアクセントが欲しい子がいたら、ぜひともこの車を勧めたいんです。

まず、デザインに遊び心があって、個性的でいいんじゃないかなと。実は僕も所有しているのですが、ボディサイズの割には乗りやすいし、夏も冬も季節を問わずに遊べる車なんです。アウトドアで使うなら用途は不問だし、車内も広い。ミニバンの代わりにしても便利ですし、気の置けない仲間とワイワイしながら行くのにもシャレていて良い車だと思います。

―次に挙げられたのがマツダ ロードスター(現行型)ですが、これを選んだ理由は?

山崎:僕ね、車を乗る人にとってオープンカーってひとつの「憧れ」なんじゃないかなって思うんですよ。ただ、上を見たら金額のキリがなくなっていくでしょ? そんな中でマツダのロードスターって若者でも買えるんじゃないかってくらいにお得な車だよね。この前デビューした現行型はまだまだ中古車としては狙いづらいかもしれないけれど、ぜひオススメしたいな。僕もこの車を見たときは「カッコイイな」って思ったもん。

いずれにせよ、狙いやすいオープンカーということで乗ってみてほしいし、できれば海沿いとかで風を切って走ってみてほしい。特に、これからの時期はオープンカーにとっては幌を開けて走りやすい時期だしね。

女の子だと「風で髪が乱れちゃう」と思うかもしれないけれど、この車をはじめ最近のオープンカーは風の巻き込みがないように設計されているから大丈夫。安心して乗れると思いますよ。

▲「アウトドアが好きな子にはぜひ!」と山崎さんがオススメしていたトヨタ ランドクルーザープラド。「4WDモデルなら雪道や山道でも安心して乗れると思いますよ」とのこと ▲「アウトドアが好きな子にはぜひ!」と山崎さんがオススメしていたトヨタ ランドクルーザープラド。「4WDモデルなら雪道や山道でも安心して乗れると思いますよ」とのこと
▲マツダ ロードスターはこれからの時期にピッタリだという山崎さん。「冬になると寒いと思うかもしれないけれど、幌を閉めてしまえばそんなことはないし、オールシーズン乗れる車として遊び心は満点だと思います」 ▲マツダ ロードスターはこれからの時期にピッタリだという山崎さん。「冬になると寒いと思うかもしれないけれど、幌を閉めてしまえばそんなことはないし、オールシーズン乗れる車として遊び心は満点だと思います」

若いときに乗った車のイメージって、いつまでも残るもの

―そして、最後の1台は日産 フェアレディZ。こちらはどのような理由でオススメなのですか?

山崎:これはこの車に限ったことでもないんですが、2シーターって若いうちしか乗れない車だと思うんですよ。だから今回のテーマに合わせると、今こそ乗ってほしいなって思って選出しました。

そもそもフェアレディZって僕らよりちょっと上の世代にヒットした車で、僕の先輩たちの世代では「これに乗っていれば女の子にモテる!」という車だったんです。まぁ、そういうのはちょっと浅はかだと思うけれど(笑)。でも、とても大事なことでしょ?

―男子にとって「モテる」って大事な要素ですからね。

山崎:そう。だから、そういう意味でも若い子にはぜひ2シーターのスポーツカーに乗って、街をドライブするようなデートをしてほしい。最近ではせっかくのドライブデートでも、コンパクトカーだったり軽自動車だったりするケースが多いそうなので。

もちろん、それらの車が悪いというわけではないです。けれども、今しか乗れない車に乗っておくことはとても貴重な経験だと思います。若い頃に受けた印象ってずっと残っているからね。

―山崎さんもそうでしたか?

山崎:もちろん。僕は車に“依存”していた世代だったこともありますが、最初に乗った車のイメージってその後の車歴にも影響してくると思いますよ。

―なるほど。ちなみに山崎さんには息子さんがいらっしゃいますが、車ってお好きですか?

山崎:最近好きみたいだよ。子供の頃は全くと言っていいほど興味を示さなかったけれど、免許を取ったときにさっき紹介したランドクルーザープラドをお祝いでプレゼントしたんです。そうしたら、車に興味を持ち出して。とうとうその車では飽き足らなくなってきたのか、最近は僕の車に乗って出かけることがあって。それで僕が代わりにランクルに乗って出かけるということもありましたよ(笑)。

▲今回、山崎さんと撮影したフェアレディZ。2015年10月2日現在のカーセンサーでは176台が掲載され、平均車両価格は約297万円となっています ▲今回、山崎さんと撮影したフェアレディZ。2015年10月2日現在のカーセンサーでは176台が掲載され、平均車両価格は約297万円となっています