パナソニック株式会社は、グローバルな総合情報受発信拠点「パナソニックセンター東京」の1階および4階をリニューアルし2013年10月31日より運営を開始した。その4階「ソリューションゾーン」に、新しく「カーソリューション」が追加され、電子デバイスを駆使した車が展示される。

電機メーカーが取り組む「カーソリューション」として、安全安心・快適に移動できる社会を目指した様々な提案がされており、①低炭素社会の実現に向けた取り組み(EVキーデバイス)、②安心安全な社会を目指すITSソリューション(交差点監視システム)、③新しい車内空間提案(eコックピット)が展示されている。

電機メーカーの展示場で車に焦点を当てる。この背景にあるのが、電気自動車をはじめとした環境対応車と自動運転車への期待だ。電気をエネルギーとしモーターで走る電気自動車、様々な電子部品が必要な自動運転車は、電機メーカーが得意とする部品を多用する。“電化”する自動車は、電機メーカーにとって、以前よりもさらに参入しやすい分野になっているのは間違いない。

自動車分野は電機メーカーの収益の柱として十分に期待されている。現に、今年の10月に行われたCEATECジャパン(電子機器見本市)では、自動車関連の出展がこれまでになく目立っていた。

日本の主要製造業において、自動車と電気機器は、ともに基幹をなしているといっていいだろう。もちろん裾野も広い。この両産業がさらに密接な関係になり、これまで以上のシナジーを生み出したら…。

過去、世界中を席巻した、メイド・イン・ジャパンの復活を期待してしまうのは、いささか時期尚早だろうか。

パナソニックは、創業100周年となる2018年度に自動車関連事業の売上高2兆円を達成させる中期成長戦略を策定している

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各社が力を入れる自動運転技術。CEATECジャパンでは、日産が実際に自動運転のリーフを動かして注目を浴びた

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