【電気自動車作ってみた】EV化はどのくらいの予算が必要?
2016/09/26
電池は2種類、モーターは3種類に分けられる
マツダ CX-3を買おうという、50を過ぎたおっさんのささやかな老後の楽しみをないがしろにして、中古車を電気自動車に改造して乗りましょうよ! と強引に勧めてくる編集部N。
そうは簡単に……と思うものの、Nが紹介してくれた改造電気自動車のスペシャリストであるオズコーポレーションの古川さんから話を聞けば聞くほどなぜか魅了されていく。
あかん。あかんて、ぴえいる。公道も走れるし、充電も不安なくできて、実家のある新潟へも帰れるとはいえ、何か他に確認しておくこと、あるやろ? と新潟出身なのになぜか関西弁で毒づく。
ぴえいる(以下、ぴ): あ、そうだ。そもそもいくらでEVにできるの? なにせCX3を買う程度の予算しかないから、まぁせいぜい300万円……
編集部N(以下、N): それだけあれば十分ですよ! ベース車両プラス150万円程度からできますから
古川さん(以下、F): まあ、予算次第でいろんなEV化の方法があります。あ、新潟へ帰省するから急速充電には対応したかったんでしたね、だったらプラス200万円くらいは見ておいてもらえれば
ぴ: そもそもどんなEV化プランがあるんですか?
F:まず電気自動車のモーターは大きく分けて3タイプあるんですよ。1つ目は、プラモデルとかに搭載したことがあると思うけど、ブラシ付モーター。直流モーターで、一番簡単な構造です。2つ目はインダクションモーター。ブラシがなく電車に最も搭載されているモーター。3つ目は永久磁石モーター。これは自動車メーカーの電気自動車が採用しているタイプで、3つの中で一番高価なモーターです
N: じゃあ、ぴえいるぱいせんも、PMモーターですかね?
F: あと、電池はニッケル水素電池とリチウムイオン電池があって、リチウムイオン電池の方が高いけれど、最近は技術革新で値段が下がってきています
中古EVの流通が増え、リチウムが割安で手に入る!?
ちなみに排気量で金額の変わる自動車税は、1L以下の車と同じ(自治体により異なる)。また自動車重量税は本来初度登録から13年超、18年超で重課されるが、改造電気自動車はこれらの重課がない。つまり古い車でも環境に優しい車として認められているのだ。なお新車の日産 リーフなどと違い、国による購入時の助成金制度はないが、電気自動車の普及に力を入れている自治体、例えば我が故郷新潟県では改造電気自動車の製作費用を一部補助してくれる。
F:さらに、私が今注目しているのは、日産 リーフなど電気自動車の中古車が増えてきたってことです。中古車に搭載されていたリチウムイオン電池を使えばかなりコストを抑えられますよ
ぴ: でも、中古のリチウムイオン電池って、使えるんですか?
F:使えますよ。新品と比べても容量は80~90%くらいはありますし
N:心配しなくて大丈夫ですよ! もし電池がダメになったら、古川さんのようにあとで載せ替えちゃえばいいんですから。何しろ価格は右肩下がり、交換時はさらに安く載せることも期待できますから。未来は、明るいんですよ!
そ、そうだね。キミの目には未来は明るそうだけれど……。Nくんと違ってまだモヤッとした曇り空しか見えない私をよそに、2人は「じゃあ、具体的にどんな車にしましょうか!」で盛り上がり始めた。
N: プラス200万円で予算が300万円ってことは、100万円で中古車を探せばいいわけだから……
F: 軽トラとかどう? これなら荷台にたっぷり電池を積めるんだけど
ぴ: もう少し、カッコイイのが……50歳とはいえ結婚、諦めてないので
N: 老いらくの恋! カッコイイですねぇ(笑)。あ、前に別のところで改造電気自動車を作る工程を見学したんですが、そのときはダイハツのコペンでした
F: そういえばロードスターでもいけると思……
楽しそうだ。2人とも私の未来の車で楽しんでいる。私の老後のささやかな楽しみはどこへ向かうのだろう……
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