日本自動車工業会は、第43回東京モーターショー2013オープン直前の11月16~17日、モーターショー期間中に同時開催する「お台場モーターフェス」のオープニングイベントとして「ODAIBA モーターパレード」を開催した。

日本最初の量産型自動車や昭和を彩った数々の名車、普段は公道を走ることのないレーシングカーやラリーカーが1日だけサーキットや博物館から抜け出し、お台場の街を走行するという夢の公道パレードで、ドライバーは古屋圭司国家公安委員長やトヨタ自動車の社長で日本自動車工業会の豊田章男会長、レーシングドライバー佐藤琢磨選手ら、超豪華メンバーが務めた。

パレード前の露払いとして、メイン会場では「シルク・ド・モビ」、つまり直訳すると“乗り物サーカス”が実施された。

モータースポーツで活躍する一流パフォーマー「チームオレンジ」全面協力による車×バイクのパフォーマンスショーで、6台のFR車による一糸乱れぬドリフト走行や、ギリギリ車1台分しかないスペースをめがけての高速ドリフト縦列駐車など、そのテクニックは圧巻。ほとんど「地上のブルーインパルス」といえるパフォーマンスに場内は大興奮に包まれた。

そしていよいよ、メインイベントである「ODAIBA モーターパレード」がスタート。湾岸警察署の全面協力のもと周辺一帯に交通規制がかけられ、レクサスLFAのレーシングカーやGT500/GT300で活躍中のスカイラインGT-RやBRZ、あるいはセリカGT-FourのグループAラリーカー、モンテカルロラリーに出場したフェアレディ240Z、そして日本初の量産車である三菱A型(レプリカ)などが公道を走行した。

パレードが始まり、まずは1号車、古屋圭司国家公安委員長が駆るレクサスLFAスパイダーがやってくる。博物館クラスの超旧車を含めての公道パレードゆえ、てっきり全車連なってゆったりしたペースで走るのかと思いきや、古屋氏はいきなり全開! 国家公安委員長なのに!! 続く2号車の豊田章男会長も古屋委員長に刺激されたのか、こちらも全開でコーナーに突っ込んでいく。

公道とはいえ警察の全面協力のもとクローズド状態にしたうえでの全開ゆえ、もちろん何の問題もない。そして普段はなかなか見られないというか絶対に見ることのできない痛快な光景であった。

その後も佐藤琢磨選手が駆るスーパーフォーミュラマシンや、ル・マンで活躍したマツダ787B、あるいは日本で最初に生産されたバスであるいすゞのスミダM型バスなどが、それぞれのペースで、沿道の観衆に手を振りながら走り抜けた。

この「ODAIBA モーターパレード」は1日限りのスペシャルイベントだったが、「お台場モーターフェス」自体は東京モーターショーの期間中開催されており、「小中高生のための1日エンジニア体験」や超小型モビリティの体験試乗など、楽しい内容が盛りだくさん。モーターショーに行く予定の人は、ぜひこちらものぞいてみることをオススメしたい!

お台場の街を疾走するGAZOO RacingのLFA NBR24H。ニュルブルクリンク24時間レースに参戦したモデルで、ドライバーは影山正彦選手

お台場の街を疾走するGAZOO RacingのLFA NBR24H。ニュルブルクリンク24時間レースに参戦したモデルで、ドライバーは影山正彦選手

パレードラン出走直前の名車たち。手前はセリカGT-FourのラリーカーとLFA NBR24Hで、その奥には三菱スタリオンのグループBカーなども!

パレードラン出走直前の名車たち。手前はセリカGt-FourのラリーカーとLFA NBR24Hで、その奥には三菱スタリオンのグループBカーなども!

地上のブルーインパルスか、あるいは浅田真央とキム・ヨナによる超近距離3回転ジャンプ競演といった感じのシルク・ド・モビ。圧巻のテクだった

地上のブルーインパルスか、あるいは浅田真央とキム・ヨナによる超近距離3回転ジャンプ競演といった感じのシルク・ド・モビ。圧巻のテクだった