▲日産のFRライトクーペは、ロングノーズに、日産の最新のデザイン要素である、V字型グリルとクオーターピラーの黒いガーニッシュが与えられるだろう。搭載エンジンは2L級か ▲日産のFRライトクーペは、ロングノーズに、日産の最新のデザイン要素である、V字型グリルとクオーターピラーの黒いガーニッシュが与えられるだろう。搭載エンジンは2L級か

まさにシルビアの再来!!

日産がかつてのシルビアを連想させるスペシャリティクーペを開発しており、投入のメドが立ったという情報をキャッチした。

2002年にシルビアの生産が打ち切られてから、日産の商品ラインナップには、ライトウェイトクーペが存在していない。フェアレディZは車格も価格も高くて、ライトウェイト級と呼ぶにはムリがあり、スカイラインクーペにいたっては国内撤退が決まっている。

スクープ班がそうであったように、世間にはすっかり日産がライトウェイトスペシャリティを諦めたという印象であったことだろう。シルビアの記憶も日を重ねるごとに、薄れつつあった。長い沈黙を破って、日産がFRスペシャリティ市場に帰ってくる。

▲1988年にデビューした5代目シルビア。バブル経済の追い風もあって、爆発的にヒットしたスペシャリティクーペだ ▲1988年にデビューした5代目シルビア。バブル経済の追い風もあって、爆発的にヒットしたスペシャリティクーペだ

プラットフォームは、ダイムラーと協業か

日産はルノーとともにプラットフォームの汎用性と自由度を高める狙いで、CMF(コモン・モジュール・ファミリー)なる構造を開発し、実用化を始めている。ただ、FR用を同様にCMFとして立ち上げる可能性は低いだろう。なぜなら、ルノーがFR用を乗用車向けに必要としていないから。

そこで生かされるのが、ダイムラーとの協業だ。世間を賑わわせた三菱自動車との資本業務提携からも明らかなように、ゴーン社長は、アライアンスをフル活用して、自社にないモノ、もしくは独自開発してもコスト的に見合わないモノは、他社から調達すればいいとの合理的な考え方を前面に打ち出している。

スカイラインにダイムラー製の直4ターボが搭載されているように、今度のライトウェイトクーペには、ダイムラーのプラットフォームが改良して用いられることも考えられる。有力候補として考えられるシャシーは、現行Cクラスから実用化されている、MRA(モジュラー・リア・アーキテクチャー)か。

▲FRスペシャリティを模索したモデルを、日産はショーで発表していた。写真は、2013年の東京モーターショーで発表されたIDx。レトロテイストなデザインを採用 ▲FRスペシャリティを模索したモデルを、日産はショーで発表していた。写真は、2013年の東京モーターショーで発表されたIDx。レトロテイストなデザインを採用
▲2011年のジュネーブショーで発表された、エスフローは電動スポーツカーを想定したコンセプト。エクステリアはフェアレディZの血筋を連想させるデザインだ ▲2011年のジュネーブショーで発表された、エスフローは電動スポーツカーを想定したコンセプト。エクステリアはフェアレディZの血筋を連想させるデザインだ
▲2005年の東京モーターショーで発表されたフォーリアは、2+2の座席レイアウトと、観音開きドアが用いられた、FR方式のクーペだった ▲2005年の東京モーターショーで発表されたフォーリアは、2+2の座席レイアウトと、観音開きドアが用いられた、FR方式のクーペだった

2017年の東京モーターショーで発表か

次世代ライトウェイトクーペのエクステリアには、ワンクラス上の車を思わせるロングノーズが与えられ、FR車ならではのプロポーションが作り出される。当然、フロントマスクにはV字型グリルが与えられて、いまどきの日産顔を表現。

また、ボディ側面には、エッジが効いた後ろ上がりのプレスラインが織り込まれて、躍動感が演出されるだろう。さらに、クオーターピラーも注目。流行りの黒ガーニッシュが埋め込まれ、サイドとリアのウインドウガラスが連続する処理が施されて、フローティングルーフが構成される。

お伝えしてきた次世代クーペは、2017年にリリースされる見込みだ。国内で大ヒットして多くのファンを生んだ、シルビアの再来を思わせるがごとく、東京モーターショーで披露されることも考えられる。

※2016年6月15日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2017年11月
■全長×全幅×全高:4400×1735×1350(mm)
■搭載エンジン:2L 直4+ターボ

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部