一番“オイシイ”のは旧型(996型)に決定!
ポルシェ911といえば、誰もが知っているスポーツカー。車好きなら誰もが一度は憧れたことがあるのではないでしょうか。しかし、いかんせん高い。新車で購入したら1000万円オーバーは当たり前。もう門前払いを食ったも同然です。

「じゃあ中古車で狙えばいいじゃないか」ごもっともです。旧々々型(964型)などは200万円程度から存在していますからね。ところがどっこい、価格面はクリアできても、今度は程度面の不安が出てくるのです。やれ修理代で100万円かかっただとか、壊れやすいといった話を聞くと、どうも手が出しづらい。もちろんしっかり整備すれば長く乗れるとも言われます。が、その整備に200万円もかかると言われた日にはテンションもガタ落ち。維持費を考えて二の足を踏んでいる人も多いでしょう。そしてちょっと無理をすれば届く金額で、かつ壊れない911はないものか、とお考えの方も。
ポルシェ911 996型 ポルシェ911 993型
↑伝統のポルシェデザインの993型(右)に対し、ティアドロップ型ヘッドライトの996(左)。現行の997型から、丸型ヘッドライトに戻った

前置きが長くなりました。いよいよ本題です。ポルシェ911は旧型(996型)が今もっともおいしい、というのが今回の提案です。なぜかと言うと、996型は旧々型(993型)と相場が同レベル! しかも信頼性は抜群に高いと思うからです。つまり前述のちょっと無理をすれば届く金額で、壊れないという条件にピッタリ合致したモデルなんですね。

そのカラクリは、やはり人気にあります。993型は空冷エンジンの最後のモデル。911=空冷という考えの人たちに絶大なる支持を受けています。一方の996型は水冷エンジンということと、911伝統の丸目のヘッドライトではないということで、993型に比べれて人気が低い。だから993型より新しいのに、中古車価格がさほど変わらないのです。

動力性能、快適性、どれを取っても旧型(996型)に軍配が上がる
でも考えてもみてください。「最新の911=最良の911」という言葉があるとおり、やはり動力性能においても快適性能においても996型のほうが優れているはずです。例えば両車がデビューした当時の動力性能を比較してみると、996型は993型に比べ28馬力アップ、トルクも2.1kg-mアップしています。ミッションも4ATから5ATへと進化。しかも空冷から水冷に生まれ変わったことで、以前に比べ信頼性も抜群にアップしています。さらにはパーツ代なども安くなり、もしもの時の出費も993型に比べれば抑えられるわけです。
ポルシェ911 996型 走り ポルシェ911 駆動系透視図
↑911といえば、RR(リアエンジン・リア駆動)の駆動方式。これはいまだ変わることなく、伝統が守られている(左+右)

実際に同じような条件で993型と比較してみると、996型は、'98年式のカレラS、走行3万kmの物件が430万円。993型は、'94年式のカレラS、走行3.9万kmで415万円。ほとんど価格は変わらないし、購入後の維持費も考えれば、圧倒的に996型のほうが安く済むのではないでしょうか。

というわけで、今、996型がまさに買い時なんです。買いあさられて良質の物件がなくなる前に、ぜひ検討してみてはいかがでしょう。

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