東京モーターショーは消滅するのか? ~海外メディア直撃編1~ 【東京モーターショー2009】
カテゴリー: レース&イベント
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2009/10/29
海外メディアの皆さんに聞いた「東京モーターショーの一台」
多くの海外勢が出展を見合わせことで、規模が縮小した今回の東京モーターショー。だが、海外メディアからの注目は依然高い。実際、プレスデーでは彼らの姿のほうが、日本メディアより多いのではないかと思えるほどだった。
そんな彼らのお目当てはランボルギーニでもなければ、フェラーリでもなかった。今回のショーの中から、彼らにお気に入りの一台を選んでもらった。
プレスデーに海外メディアの担当者をつかまえ、アンケートを実施。結果8人に話を伺うことができた
PICK UP VOICE
ブルガリア:SUD PRESS
ドミニック・ドリコットさん
レクサス LF-Aにはエモーションを感じる
ブルネイ:ジャーナリスト
ラーノ・イスカンダーさん
ブルネイでも、エコカー需要が高まりつつあるんです
ロシア:ジャーナリスト
マイケル・コズロフさん
私はランドグライダーのコンセプトが気に入りました
イギリス:EV WORLD
ステファン・クレメンジャーさん
(日産リーフについて)普通乗用車のEV登場は画期的
エコカーが脚光を浴びる中、トヨタのスポーツカーが注目を集めた
日本人は気付きにくいが、世界から見た日本は自動車やハイテク家電立国。灯台、下暗しとはよく言ったもので、日本にいると日本の良さがわかりにくいものなのかもしれない。そんな日本の首都・東京で開催されるモーターショーに、どんな車が登場するのか、社長たちがどのようなメッセージを発するのか、プレスデーには世界中から大勢のマスコミが押し寄せた。おかげで、規模が小さくなったとはいうものの、プレスルームの混雑具合はいつも通りだったのだ。 ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車といったエコカーが当然のように脚光を浴びていたが、海外メディアの人たちが一番食らいついたのは、何とレクサスLF-Aであった。F1に参加している日本最大の自動車メーカーが、威信をかけて作ったスポーツカーがどんなものになるのか、気になったようだ。 「トヨタはいつもコストパフォーマンスの高い車を作っていますが、こんなにエモーションを感じさせる車は初めてです」と語ったのはブルガリアから来日した、ドリコットさん。公開された際、トヨタの豊田彰男社長がブリッピングさせていたが、そのエンジンサウンドはスポーツクーペというよりもF1マシンであった。3本のエグゾーストはダテではなく、迫力あるハーモニーを奏でている。たしかに3750万円という新車価格には驚かされたが、500台限定で、あの作り込みようだとほぼ採算度外視なのだろう。 | |
ほかにも、自動車メーカー各社は大きなエコの流れに乗りながら、ドライバーのハートに訴えかけたものはまだある。トヨタFT86コンセプトも、ホンダCR-Zもそうだ。しかも、うまい具合にエコと運転する楽しさを両立させてきている。それだけ車離れに対して危機感を抱いている表れ、なのかもしれない。自己否定につながりかねない、エコの流れ。まったく自動車とは関係ない業種からの参入も、今後は熾烈になってくる。事実、アメリカや中国、インドの新興メーカーが電気自動車を作り始めている。日本の自動車メーカーは長年車を作っていた経験をもとに、車(内燃式エンジン車)がもっていた味わいや楽しさを、どう生かしていくかがこれからの課題になるだろう。 |
従来の車にはない日産 ランドグライダーの動きに、海外メディアが興味を引かれていた |
VOICE of carcensor.net
環境技術の進歩の中で、いかにレクサスLF-Aの様なエモーショナルな車を作れるかが今後の課題
text by 古賀 貴司
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