※この記事はカーセンサー関東版43号(2000年11月6日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです

標準モデルとKeiスポーツの2つのシリーズに分けられた

  • スズキ Kei 走り|ニューモデル試乗
  • スズキ Kei リアスタイル|ニューモデル試乗
↑新デザインの大型マルチリフレクターヘッドランプ、フェンダーとの一体感があるバンパーなどフロントマスクを一新。(左)エアロパーツを装着したスポーツの外観はSUVとは異なる迫力をもつ(右)
軽自動車の新規格がスタートした1998年に発売されたスズキのKeiが、このたびマイナーチェンジを受けた。 発売から2年で行われるマイナーチェンジにしては、外観デザインにも手を加えるなど、かなり大幅な変更になっている。

新しいKeiは、標準モデルとKeiスポーツの2つのシリーズに分けられた。標準モデルは普通のクルマになってしまった感じだし、スポーツのほうはローダウンしたサスペンションを用意するなど、軽自動車のSUVであったKeiのイメージを大きく変更する形になった。

デザイン的には標準モデルがかなりあっさりしたものとなり、エアロパーツやフォグランプなどを装着したスポーツのほうは、迫力ある外観を備えている。

軽快なフィールの標準モデルと古典的で豪快なターボモデル

  • スズキ Kei インパネ|ニューモデル試乗
  • スズキ Kei フロントスタイル|ニューモデル試乗
↑スポーツにはタコメーターが付き、本革巻きのステアリングも用意される(左)標準タイプのKei。ヘッドランプ、グリル、バンパーのデザインが変更された(右)
標準モデルには新しいVVT機構付きのDOHCエンジンが搭載されている。このエンジンはかなり軽快な吹け上がりを見せる。回すとややうるさいが、街中を中心に60km/hくらいまでで走るなら、それなりにスムーズな走りが可能だ。

Keiスポーツのグレード、スポーツにのみ搭載されるDOHCターボのエンジンは相当にパワフルな実力を発揮する。低速域ではやや物足りない部分もあるが、本格的にターボが利き出す3500回転から上になると、急激にトルクが盛り上がっていくのだ。

このターボが利き出すときの段付きや、あるいはアクセルを抜いたときのウェイストゲートバルブが閉じる音などは、古典的ともいえるが、豪快な加速感覚が味わえるものだ。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード スポーツ(2WD 4AT)
駆動方式 FF
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 3395×1475×1530
ホイールベース(mm) 2360
車両重量(kg) 770
乗車定員(人) 4
エンジン種類 直3DOHCターボ
総排気量(cc) 658
最高出力[ps/rpm] 64ps/6500rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 10.8kg-m/3500rpm
10・15モード燃費(km/L)
ガソリン種類/容量(L) 無鉛レギュラー/30
車両本体価格 128.0万円

松下 宏の責任採点

コンセプト 3点 取り回し 5点 加速性能 5点 ブレーキ性能 4点
フィニッシュ 3点 操作系の使い勝手 4点 乗り心地 3点 環境対策 4点
前席居住性 3点 ラゲージルーム 3点 操縦安定性 4点 燃費 4点
後席居住性 3点 パワー感 4点 高速安定性 4点 ステータス 3点
内装の質感 3点 トルク感 4点 しっかり感 3点 コストパフォーマンス 4点
得点合計 73/100
(Tester/松下 宏 Photo/渡邉 英昭)