スバル レガシィ アウトバック 【フルモデルチェンジ】
カテゴリー: スバルの試乗レポート
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2009/07/16
ツーリングワゴン以上に評価が難しい一台
PERFORMANCE
ワゴンよりさらにボディを拡大。3.6Lエンジンを新搭載
海外、特に北米ではフォレスターとともに高いブランド力をもつのがアウトバック。シリーズ全体のボディサイズ拡大に伴いアウトバックの全幅はワゴンより40㎜広い1820㎜とさらにワイドに。エンジンはベースとなる2.5Lの自然吸気+CVTと、新搭載となる3.6L 6気筒+5ATの組み合わせだ。また3.6L車にはレーダークルーズ付きグレードも設定される。DRIVING
キレの良さは薄まったがゆったりと走るのには最適
注目の3.6Rに試乗。スペック的には旧型まで搭載され高い評価を受けていた3L 6気筒エンジンと大きく変わらない。ただ、エンジンのピックアップの良さやスポーティさ(キレの良さ)は旧型のほうが好印象だった。クルマの性格づけとしてアウトバックは「これぞゆとりあるクルージング」という方向性なので、静粛性の高いこの走りは十分にアリだろう。SPACE
ワゴンより高い着座位置により乗降性がさらに向上
室内の広さは基本ワゴンと同じだが、アウトバックならではの優位性がある。それがヒップポイントの向上による乗降のしやすさだ。元々旧型に対しヒップポイント自体は40㎜高くなっており、これでも十分乗降性は良いのに、アウトバックではさらに高くなっていることですっとお尻を落とすだけで座れる。筆者のような腰痛持ちは身体の負担が減ってありがたい。OWNERSHIP
新しさは十分感じ取れるが誰がこのクルマを選ぶのか…
旧型ではアウトドアテイストをイメージする部分も多く、スキー&スノボユーザーなどにも高い評価を得てきた。しかし、新型はどうだろうか。品質だけでなく、上質さを増すことで、輸入車ユーザーにもアピールできるレベルも兼ね備えてきたことは間違いないが、少しお行儀が良すぎる傾向が感じ取れなくはない。少々タフさに欠ける印象である。SPECIFICATIONS
グレード | 3.6R 4WD |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | 5AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4775×1820×1605 |
ホイールベース(mm) | 2745 |
車両重量(kg) | 1580 |
乗車定員 | 5人 |
エンジン種類 | 水平対向6DOHC |
総排気量(cc) | 3629 |
最高出力 | 191kW(260ps)/6000rpm |
最大トルク | 335N・m(34.2kg-m)/4400rpm |
車両本体価格 | 347.0万円 |
RATING
EQUIPMENT(装備)
全グレードがオーディオレスのため星2つ。レガシィと言えば昔から評判の高いマッキントッシュオーディオがあるが、今回もメーカーオプションで設定。ナビのモニターも8インチに拡大した
SAFETY(安全性)
全グレードにVDC(横滑り防止装置)とデュアルSRSエアバッグを標準装備。2.5iLパッケージ以上はSRSサイド&カーテンシールドエアバッグやイモビライザーも標準装備されるなど内容は充実している
ECO(環境性能)
平成17年度基準排出ガス規制を全グレードで75%達成した点は大きな進歩。一方、平成22年度燃費基準は一番優れている2.5iLパッケージが+25%を達成したのに3.6L車は未達成というのが残念
MILEAGE(燃費)
10・15モード燃費は10.0km/L。100km/h時のエンジン回転数は2000rpmを切り、高速での巡航燃費は12km/L以上と期待以上の結果だった。さらにレギュラーガソリン仕様というのも家計には優しい
VALUE(バリュー)
ツーリングワゴンやB4とうまく差別化できている点は○。後席の広さも驚くべきもので、5人乗車がメインだったら確実に広さはエクシーガより上。ライバルは意外と同じ社内にいたりするものです
総合評価
15
スバル レガシィ アウトバック 【フルモデルチェンジ】/試乗レポート