スバル インプレッサSTi 【プレイバック試乗記】
カテゴリー: スバルの試乗レポート
2009/06/29
※この記事はカーセンサー関東版45号(2000年11月30日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
GT-R上回る爆発的な加速感とレースカー並みのコーナリング
↑6MT搭載の進化したSTiファン待望の2代目のインプレッサセダンの WRX STiモデル(左)STiのロゴ入り専用バケットシートやアルミ製スポーツペダルなどを標準装備(右)
欲を言うと最強のSTiだけに、一発でわかる外観の違いが欲しかった。例えばリアスポイラーとかね。すでに発表された次期ラリー仕様は、旧型と同様に両端でマウントするタイプ。翼端板がない新型リアスポはイマイチ迫力に欠ける。とはいえ、大径ディスクローターやゴールドに輝くブレンボの大型キャリパーに専用ホイールなど、足元の強化はただ者でないことを示している。正直言うとWRXはタイトコーナーで若干アンダー傾向だった。それがSTiでどう変わるか興味津々。サス、タイヤ、LSD すべてが走りのために煮詰められたSTiは、パワーとトルクを含めWRXとは次元が違う。タイトでも高速コーナーでも、ともかくオンザレール。意のままにコーナーのインめがけてズバッと切り込める。リアの接地安定性が高いのは新型の特徴で、特にSTiは曲がる性能が高いため、コーナーを抜ける速さは競技車並みだ。
ダッシュ力がハンパない新設された6速MT
↑写真のタイプRAは軽量化のためにエアコン、オーディオなどが簡略化されている(左)WRX STi、タイプRA、スポーツワゴンSTiというラインナップ。写真はワゴン(右)
エンジンも4000rpmを境に爆発的な加速感を見せる。これは感覚的には完璧にスカイラインGT-Rを上回る。新設された6速MTはクイックな操作性に、各ギア比が接近した加速重視の設定だ。2速ですでに100km/hに達する弾かれたようなダッシュ力はハンパじゃない。
ブレーキは世界のスポーツカーを止めてきたブレンボらしい、のめり込むような制動Gと、変化しない利き味が頼もしい。40kg軽量な“RA”はクイックなステアリングとよりハードなサスで、現在、峠の最強マシンといえる仕上がり。乗り心地も意外にいい。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | WRX STi |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | 6MT |
全長×全幅×全高(mm) | 4405×1730×1435 |
ホイールベース(mm) | 2525 |
車両重量(kg) | 1270 |
乗車定員(人) | 5 |
エンジン種類 | 水平対向4DOHC ターボ |
総排気量(cc) | 1994 |
最高出力[ps/rpm] | 206ps/6400rpm |
最大トルク[kg-m/rpm] | 38.0kg-m/4000rpm |
10・15モード燃費(km/L) | 10.4 |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛プレミアム/60 |
車両本体価格 | 320.0万円 |
桂伸一の責任採点
コンセプト | 4点 | 取り回し | 5点 | 加速性能 | 5点 | ブレーキ性能 | 5点 |
フィニッシュ | 4点 | 操作系の使い勝手 | 4点 | 乗り心地 | 4点 | 環境対策 | 3点 |
前席居住性 | 4点 | ラゲージルーム | 4点 | 操縦安定性 | 5点 | 燃費 | 3点 |
後席居住性 | 4点 | パワー感 | 5点 | 高速安定性 | 5点 | ステータス | 5点 |
内装の質感 | 4点 | トルク感 | 4点 | しっかり感 | 5点 | コストパフォーマンス | 5点 |
得点合計 | 87/100 |
スバル インプレッサSTi 【プレイバック試乗記】/試乗レポート
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