※この記事はカーセンサー関東版9号2000年3月9日発売号に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
(Tester/河口 まなぶ Photo/桜井 健雄)

軽快かつバランスの良い「スポーティさ」を堪能できる足回りの持ち主

日産 スカイライン 25GT-V 走り|ニューモデル試乗 日産 スカイライン 25GT-V リアスタイル|ニューモデル試乗
↑25GT-Vを一言で表現するなら、「ベストバランス・スカイライン」(左)GT-R専用色だったベイサイドブルーメタ追加設定。リアスポイラーはオプション(右)
スカイラインの2ドアクーペに追加された25GT-Vを一言で表現するなら、「ベストバランス・スカイライン」。そのワケは、元々搭載されている2.5L直6NAがもつ適度な動力性能に、新たにターボモデル用の足回りを得たことによる運動性能の向上で、実に軽快かつスポーティな味わいを得ることができたからだ。

というのも、従来2ドアクーペのNAモデルには、NA専用の足回りが採用されており、これもなかなかのスグレモノではあったのだが、やはりターボ用の足回りと比較した場合、スポーティさにおいて物足りなかった。それが今回の25GT-Vでは解消されたというワケだ。

GT-Rでもターボでもないのに走りを存分に楽しめる

日産 スカイライン 25GT-V 運転席|ニューモデル試乗日産 スカイライン 25GT-V エンジン|ニューモデル試乗
↑腰と肩をしっかり支える深いバケット形状で、フィット感に優れているシート(左)エンジンはこれまで同様の2.5L直6NA。性能をフルに引き出して楽しめる(右)
しかも、いざターボ用の足回りを組み合わせてみると、実はターボエンジン搭載車よりも相性が良かったりする。ターボエンジンの場合は、この足回りを打ち負かすほどのパワーがあり、豪快なテールスライドも味わえるのだが、いかんせん上質な感じはなかった。それが、パワーがほどほどのNAエンジンと組み合わせると、これが実に質の高いスポーティさとして感じられる。よってその走りはまさに「スカイラインらしい」。

LSDだけは今まで同様ビスカスで変更はないが、姿勢が乱れるほどの出力特性ではないので、トラクションも不足はナシ。ブレーキングでキッチリと姿勢を作ってテールをわずかにスライドさせる状況でも高い安定感を保ちながらキレイにコーナーをクリアできる。GT-Rでもターボでもない。けど、走りが存分に楽しい。「バランスの良さこそスポーツカーの命」、それを実証するモデルだ。
主要諸元のグレード 25GT-V(5MT)
駆動方式 FR
トランスミッション 5MT
全長×全幅×全高(mm) 4580×1725×1340
ホイールベース(mm) 2665
車両重量(kg) 1370
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直6DOHC
総排気量(cc) 2498
最高出力[ps/rpm] 200ps/6000rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 26.0kg-m/4000rpm
10・15モード燃費(km/L) 11.0
ガソリン種類/容量(L) 無鉛プレミアム/65
車両本体価格 259.5~273.2万円

コンセプト 4点
フィニッシュ 3点
前席居住性 3点
後席居住性 3点
内装の質感 2点
取り回し 3点
操作系の使い勝手 3点
ラゲージルーム 3点
パワー感 3点
トルク感 3点
加速性能 3点
乗り心地 3点
操縦安定性 5点
高速安定性 4点
しっかり感 5点
ブレーキ性能 4点
環境対策 4点
燃費 3点
ステータス 4点
コストパフォーマンス 5点
得点合計 70/100