※この記事はカーセンサー関東版11号2000年3月23日発売号に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
(Tester/河口 まなぶ Photo/桜井 健雄)

快適な乗り心地はそのままに、スポーティ度を高めた大人のスポーツ

日産 セドリック オーテック 走り|ニューモデル試乗 日産 セドリック オーテック リアスタイル|ニューモデル試乗
↑「オーテック」は、大人のスポーツサルーンと呼ぶにふさわしい仕上がり(左)高質感あふれるラインを崩すことなくモディファイしている。仕上がりも良い(右)
1999年に登場した、日産の渾身の力を投入したサルーンであるセドリック/グロリアシリーズをベースにした「オーテック」は、大人のスポーツサルーンと呼ぶにふさわしい仕上がりをもつ。

エクステリアでは、専用デザインとなるバンパーやフロントグリル、サイドシルプロテクターなどを装着することで、もともとの高品位な仕上がりに躍動感を与えている。また、インテリアをすべて専用色のオフブラックでコーディネイトし控えめに木目を配したことで、ノーマルモデルにはない、男っぽさを上手に演出している。

ノーマルモデルは確かに高品位な感じこそあったものの、これまでのセド/グロにあった不良っぽさが薄れていたが、このオーテックではそれをしっかり取り戻したといえる仕上がりとなった。

17インチの45タイヤを採用しながらも、走りの質感を損ねていない

日産 セドリック オーテック ラゲージ|ニューモデル試乗日産 セドリック オーテック エンジン|ニューモデル試乗
↑内装がグレーからブラックに変わるだけでスポーティ。ノーマルにも設定して! (左)3L V6ターボは、いっさい手が入っておらずノーマルのまま。でも文句ナシ(右)
もちろん、走りにおいてもそれは同様。足回りでは専用チューニングしたサスペンションを採用したほか、BBS製17インチホイールと45偏平タイヤを装着。これによりその走りは、ダイレクト感のあるものに生まれ変わっている。

今回の試乗車はセドリックベースであったが、ノーマルの乗り心地重視の足回りに対して、きちんとスポーティさを感じさせるだけのチューニングがなされていた。しかも立派なのは、17インチの45タイヤを採用しながらも、走りの質感を損ねていないこと。偏平化によるゴツゴツ感やバネ下のバタつきなどはほとんど感じられず、乗り心地はノーマルと大差ない。

それはまさに「高級感あふれるクオリティスポーツサルーン」というテーマ通りの仕上がりだった。
主要諸元のグレード オーテック
駆動方式 FR
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 4980×1770×1440
ホイールベース(mm) 2800
車両重量(kg) 1680
乗車定員(人) 5
エンジン種類 V6DOHCターボ
総排気量(cc) 2987
最高出力[ps/rpm] 280ps/6000rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 39.5kg-m/3600rpm
10・15モード燃費(km/L) 11.6
ガソリン種類/容量(L) 無鉛プレミアム/80
車両本体価格 495~527万円

コンセプト 4点
フィニッシュ 4点
前席居住性 4点
後席居住性 3点
内装の質感 3点
取り回し 3点
操作系の使い勝手 4点
ラゲージルーム 4点
パワー感 4点
トルク感 4点
加速性能 4点
乗り心地 4点
操縦安定性 5点
高速安定性 5点
しっかり感 5点
ブレーキ性能 4点
環境対策 3点
燃費 3点
ステータス 4点
コストパフォーマンス 3点
得点合計 77/100