レクサス NX【試乗レポート】(松本英雄)
カテゴリー: レクサスの試乗レポート
2014/09/19
レクサス初のコンパクトクロスオーバーSUVはハイブリッドタイプとターボ搭載タイプ
レクサス初のコンパクトクロスオーバーSUVがレクサス NXだ。プラットフォームはコンパクトハッチバックのレクサス CTのものを成熟させており、剛性がアップしたことがドアを開閉した瞬間からも感じとれる。ハイブリッドタイプのNX300hと2Lターボエンジン搭載のNX200tがラインナップされ、ともにFFと4WDが選べる。
ハイブリットシステムも進化したようで、NX300hでは静粛性が向上した印象を受けた。しかし、NXの目玉はレクサス初のターボ車であるNX200tだろう。
その名に偽りのないF SPORTの運動性能
NX200tの中でも、スポーツ志向の強いF SPORTグレードのFFに乗った印象を凝縮してお伝えしよう。
エンジンの始動と同時に静粛性が良いのに驚く。4気筒特有のアイドリング時の振動も抑えられている。走り出しのトルクは急に立ち上がることもなく、リニアで扱いやすい。
一般的にハッチバックはリア側の剛性不足により、段差を乗り越えた瞬間のバイブレーションや左右の細かなシャシーの振動が出がちだが、それも感じられない。これはF SPORTに標準で装着されているヤマハ発動機製のショックアブソーバーとNAVI・AI-AVSという可変ダンバーのマッチングが良好だからだ。車高の高いSUVにも関わらず、不安なロールを抑え車体をフラットに保ち、終始安定したハンドリングを可能にしているのはこの組み合わせのおかげと言える。フロントのサスペンションをつかさどるナックルアームの剛性が向上したことも、安定した走行を実現しているひとつの要因と言えるだろう。
上りの山間部でアクセルを踏み込んでみる。腰下のクランクケースの剛性も高く、不愉快なバイブレーションは全くない。欧州での評価を考えてコストをかけた部分でもあろう。ATでもスポーティなセッティングで、トルクの急激な落ち込みもなく、歯切れの良いステップアップ・ダウンを繰り返してくれる。コンパクトスポーツSUVの名に偽りはない。
【SPECIFICATIONS】
■グレード:300h F SPORT■乗車定員:5名
■エンジン種類:直列4DOHC+モーター ■総排気量:2493cc
■最高出力:152/5700[ps/rpm]+143[ps]
■最大トルク:206/4400-4800[N・m/rpm]+270[N・m]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:CVT
■全長×全幅×全高:4630×1845×1645(mm) ■ホイールベース:2660mm
■車両重量:1790kg
■車両本体価格:556万円(税込)
■グレード:200t F SPORT ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直列4DOHC+ターボ ■総排気量:1998cc
■最高出力:175/4800-5600[ps/rpm]■最大トルク:350/1650-4000[N・m/rpm]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:6AT
■全長×全幅×全高:4630×1845×1645(mm) ■ホイールベース:2660mm
■車両重量:1740kg
■車両本体価格:492万円(税込)
【関連リンク】
あわせて読みたい
- 先代BMW 3シリーズ(F30型)を買うなら、総額150万円以下が狙い目だ!
- 【試乗】メルセデス・ベンツ 新型Sクラス│”新時代の車”を堪能できるラグジュアリーセダンの最高峰!
- VIP=セダンの時代は終わった!? ラージサイズミニバンの2列4人乗り仕様で、極上の贅沢を味わおう
- 今はもう中古車でしか味わえない高純度FR、国産を代表するミドルセダンのレクサス GS【Back to Sedan】
- 世界で3社しか市販していないレアなFCVの1台、トヨタ MIRAIのドライブフィールに注目! 【EDGE’S Attention】
- 日産のフラッグシップモデル、4代目シーマの価格が上昇中! 気になる方は早めの行動を!
- アルピナ B8 4.6リムジン。それはある意味「永遠の命」をもつ希少名車だった。【NEXT EDGE CAR】
- 現行型アルファードの平均価格が300万円台に突入!! 中でも後期型の低走行車が超お得
- 残された時間はあとわずか!? 「大排気量エンジン×MT」という歓びを味わえるオススメモデル
- 絶版クラシックモデルが今でも現役、オーバークオリティで時代を先導するセダンの最高峰 メルセデス・ベンツ Sクラス【Back to Sedan】