フォード フォーカス (西川淳)【ニューモデル試乗】
カテゴリー: フォードの試乗レポート
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2013/06/06
ツウを、フツウのCセグメントで気取るに適したモデル。ゴルフを買わず、人気のAクラスやV40を無視した時点で、十分にツウといえるのでは
ファミリーレストランの激ウマ裏メニュー
日本市場で苦労しがいある完成度の高さ
フォーカスが「ええ車」、ってことはとうの昔から知っていた。なんてったって、打倒ゴルフをここまで真剣に考えたモデルは他になかったし、完全にはムリだったけれども、VWのオシリを強烈に蹴りとばすくらいまではやってみせた。
なので、正規輸入の再開をひとまず歓迎したい。グローバルで単一モデルを作り販売するというフォードの新しい戦略は、今のところ成功を収めているし、そのなかに日本市場を含めた英断も評価しよう。
日本はとても難しい市場だから、欧風タイ生産の小さなフォードなんて苦労するのが目に見えているというのに…。けれども、売るほうも、われわれ伝えるほうも、苦労のしがいある完成度の高さなのである。
現時点でCセグメントNo.1
これで、国産ハッチのようにレベルの低い仕上がりだったなら、けなしてちょんでオシマイ、なわけだ。けれども、話はまったくもって逆で、どうにかして皆さんの心のハードルを押し下げ、ほんのわずかでいいから、よくできたフォーカスを受け入れる隙間を作ってあげたい。乗れば真剣にそう思える車であった。
魅力はナカミ=走りに尽きる。詳しく言えば、ボディとシャシーとアシが、もう超一級品。街乗りの快活な心地よさと、攻め込んだときの粘り気ある活発さは、現時点でCセグナンバー1と言っていい(ゴルフが出てくるまでは)。
問題は、だ。よくできたナカミを覆うすべてが、グローバル平均点のマーケティング志向で作られている点だろう。仕方がないけれど、惜しい。惜しいけれど、しょうがない。
SPECIFICATIONS
グレード | Sport | ||
駆動方式 | FF | ||
トランスミッション | 6AT | ||
全長×全幅×全高(mm) | 4370×1810×1480 | ||
ホイールベース(mm) | 2650 | ||
車両重量(kg) | 1380 | ||
乗車定員(人) | 5 | ||
エンジン種類 | 直4DOHC | ||
総排気量(cc) | 1998 | ||
最高出力[ps/rpm] | 170/6600 | ||
最大トルク[N・m/rpm] | 202/4450 | ||
車両本体価格(万円) | 293 |