ジャガー Sタイプ【プレイバック試乗】
カテゴリー: ジャガーの試乗レポート
2010/06/22
コンセプト
ウイークポイント払拭し性能や装備を大きく向上
ジャガーのセダンには、伝統的なラグジュアリィスポーツのXJシリーズ、エントリーモデルのXタイプ、そしてミディアムモデルのSタイプがある。このSタイプは1999年に登場した新シリーズだが、デビュー当初は、とくに室内のクオリティがウイークポイントであった。そのことはジャガー自身も痛感しており、今回、デビュー3年目で大幅なリファインを実施することとなった。内容としては、外観はほとんど変えずにインパネデザインからエンジン、ミッション、サスペンションなどに手を加えている。エンジンは新たに2.5LのV6と4.2LのV8、4.2Lのスーパーチャージャーを追加、3LのV6も改良された。ミッションは6速のATを新採用、ナビゲーションも全車に標準装備となる。安全装備も大きく向上した。
室内&荷室空間
XJシリーズに通じる内装。意外と実用的な一面も
ドアを開けて運転席に座ると、目の前のメーターパネルは高級そうなバーズアイメープルウッドパネルに囲まれている。独立したセンター部分は、XJシリーズと共通のデザインになった。“Jゲート”と呼ばれるATは、アッパーミドルセダンとしては初の6速ATを採用。J字の左側は5、4、3、2速ホールドのマニュアルシフトができる。このスポーツ性がジャガーセダンの特徴だ。
シートはホールドの良いスポーツシートで、スーパーチャージャー車だけは完全なスポーツバケットタイプとなる。リアシートは低めの着座位置が包まれ感を演出してくれる。足元はやや広め。ヘッドスペースはかなり広い。小物入れのスペースもドア、シートポケット、センターコンソールなど数多く、実用的だ。
ドライブフィール
新採用のエンジンは3タイプ。6速ATのアシストも効果的
V6の2.5Lモデルは、スタートこそやや重めの印象を受けるが、走り出してしまえば6速に増えたATがエンジン性能をカバーして快適に走ってくれる。サスペンションは硬めでスポーティな感覚。重い操舵感もスポーツカー的だ。新開発のV8・4.2Lモデルはトルクもたっぷり。ハンドル、ブ レーキなどの操作系は重く乗り心地も硬め。高級車だがスポーツドライビングを楽しめる車だ。
そして、R。4.2Lスーパーチャージドエンジンは406馬力、56.4kg-mという強烈な性能。Dレンジのままでのアクセルコントロールで、意のままに走ることができる。スポーツサス、レース仕様のブレンボ製ブレーキキャリパー、電子制御アダプティブダンピングなどのメカニズムも、走りの楽しさを後押ししてくれる。
こんな人にオススメ
2.5Lモデルはジャガーらしさを低価格で味わえる。この堂々としたボディで525万円なら、シーマやセルシオよりも格が上に見える。資金に余裕があれば、Rがおもしろい。960万円は高いがAMGやBMW・Mシリーズよりもエキサイティングである。希少性という点でもオーナーの心をくすぐる。SPECIFICATIONS
グレード | 2.5 V6 |
駆動方式 | FR |
トランスミッション | 6速AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4880×1820×1445 |
ホイールベース(mm) | 2910 |
車両重量(kg) | 1680 |
乗車定員 | 5人 |
エンジン種類 | V型6気筒DOHC |
総排気量(cc) | 2494 |
最高出力 | 150kW(204ps)/ 6800rpm |
最大トルク | 250N・m(25.5kg-m)/4000rpm |
車両本体価格 | 525.0万円 |
ジャガー Sタイプ【プレイバック試乗】/試乗レポート
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