絶品の小排気量ターボユニットを得た“生活の友”

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↑セダン比で全長は50mm長く、全高は20mm高い。車重は+60kg。タイヤサイズは245/45R18(左)セダン同様に高級感あるインパネ回り(右)
「目がさめるような乗り心地」。シトロエン独自の油圧式サスペンションシステムについて、そう書いたのは、英国人のデザイン評論家、スティーブン・ベイリーだった。目がさめる、とは、今回新しいエンジンを得たシトロエンC5ツアラーについても、言えることだ。

その新しいエンジンとは、シトロエンの親会社であるプジョーがBMWと共同開発した1.6Lの4気筒。C5ツアラーに、従来の2Lユニットの代わりに搭載されるこのエンジンは、ターボチャージャーを搭載して最高出力156psを発生。

低回転域からたっぷりしたトルクと、スムーズに上の回転域まで回りパワー感もしっかりある。1680kgの車重をもつC5ツアラーで目がさめる、とは、今回新しいエンジンを得たシトロエンC5ツアラーについても言えることだ。

その新しいエンジンとは、シトロエンの親会社であるプジョーがBMWと共同開発した1.6Lの4気筒。C5ツアラーに、従来の2Lユニットの代わりに搭載されるこのエンジンは、ターボチャージャーを搭載して最高出力156psを発生する。低回転域からたっぷりしたトルクと、スムーズに上の回転域まで回りパワー感もしっかりある。1680kgの車重をもつC5ツアラーでもまったく不満はない。

もう一つ、1.6Lエンジンを搭載した利点は、鼻先が軽くなったこと。結果、カーブを曲がっていくときに、ノーズの入り方が軽快で、じつに気持ちがよい。すっと車体が向きを変え、ゆたかなトルクが力強く車を引っ張る。
  • シトロエン C5ツアラー エンジン|ニューモデル試乗
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↑1.6Lターボは156ps。143psの2Lモデルをはるかに上回る(左) 4段階、最大12cmも車高が上下するハイトコントロールスイッチは全グレードに標準装備。荷室は通常505L、最大拡大時は1490Lを誇る(右)

走りも楽しめる!スポーティステーションワゴン

セダンを含めてC5には、シトロエン特許の技術である、ハイドラクティブIIIプラスが採用されている。金属バネとガスダンパーでなく、油圧とガスを使い、油圧をコンピュータで制御することで、ロールや車高をコントロールするサスペンションシステムだ。ハンドルを切っても、通常の車のように車体がロールしない独自の感覚が特徴的だ。

これはハマる。ハンドルを握って乗り出し、最初のカーブを曲がったときに、「目がさめる」どころか、目を大きくみはるほど、スポーティな喜びをもたらしてくれる。

ツアラーとはステーションワゴンだ。シトロエンは1940年代から、この車型をラインナップに加えてきた。それだけに、開口部は大きく、荷物もたっぷり積めるなど、実用性も十分に考えられている。かつ、ハイドラクティブIIIプラスは、積載重量にかかわらず常に車高を一定に保つ。

冒頭のベイリーはシトロエンが好きなようだが、たしかに英国ではシトロエンのステーションワゴンの人気が高い。油圧サスペンションシステムはマニアックなメカニズムでなく、物を運ぶ、家族を乗せるなど、生活の中で便利な機構だからだ。

この良さを知らないともったいない。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード エクスクルーシブ
全長×全幅×全高(mm) 4845×1860×1490
車両重量(kg) 1680
エンジン種類 直列4気筒DOHC+ターボ
総排気量(cc) 1598
最高出力[ps/rpm] 156ps/6000rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 24.5kg-m/1400~3500rpm
車両本体価格 479万円
Tester/小川フミオ Photo/向後一宏