フォルクスワーゲン 世界ラリー選手権
フォルクスワーゲン 世界ラリー選手権


フォルクスワーゲンは、ラリー競技の最高峰「FIA 世界ラリー選手権(通称:WRC)」の 2015 年シーズン第 6 戦「ラリー・イタリア」に市販車をベースとした 3 台の「ポロ R WRC」で参戦、フランス人のセバスチャン オジェ選手が今季 4 度目となる優勝を果たしました。

2015 年 6 月 11 日(木)〜6 月 14 日(日)にかけて開催された「ラリー・イタリア」は、地中海に浮かぶサルディニア島を舞台としたグラベル(未舗装路)ラリーです。拠点となるのは北西部の街、アルゲーロ。競技区間(スペシャルステージ、通称:SS)は 23、SS 距離 394.63km、総走行距離 1548.65kmで行われました。「ラリー・イタリア」は 2004 年以来本土ではなくサルディニア島での開催が継続されており、浮き砂利の乗ったラフな路面が特徴です。

11 日(木)の夜、ラリーは島の南部に位置する港町カリアリからスタートしました。2 台同時走行の特設コースが設けられ、フォルクスワーゲンチームは 2 番手にアンドレアス ミケルセン選手、6 番手にオジェ選手、7 番手にヤリ‐マティ ラトバラ選手という順でこの日を終えました。続く 12 日(金)からは本格的なグラベルでの SS が始まりますが、乾いた路面には細かな砂が積もり、先頭走者のオジェ選手は砂利掻き役を強いられタイムを伸ばせません。しかし砂利が掃けた午後の SS でタイム差を縮め、オジェ選手は総合 2 番手、ラトバラ選手は総合 3 番手で 12 日(金)の競技を終えました。また、ミケルセン選手は SS5 でサスペンションを破損してしまい、この日の走行を断念しています。

続く 13 日(土)は明暗の分かれる 1 日となりました。オジェ選手は粘り強く好タイムを重ね、ライバルのミスもありこの日の午後には総合首位へと浮上しました。一方、ラトバラ選手は 2 度のトラブルに見舞われて 6 番手に後退、ミケルセン選手もコースアウトを喫し再び戦線を離脱しました。最終日の14 日(日)、大量のリードを築いたオジェ選手は今季 4 度目の勝利を獲得、WRC 通算勝利数を 28としました。ラトバラ選手は 6 位、ミケルセン選手も 36 位で完走を果たしています。また、ボーナスポイントが設定された最終 SS の「パワーステージ」ではオジェ選手、ラトバラ選手、ミケルセン選手の順でトップ 3 を独占する強さを発揮し、それぞれボーナスポイントを加算しました。

フォルクスワーゲンチームは全 23SS のうち 14SS でトップタイムを記録し、「ポロ R WRC」の速さを示しました。第 6 戦を終えて、マニュファクチャラーズ選手権、ドライバーズ選手権ランキングとも差を広げて首位を維持しています。次戦は 7 月 2 日(木)〜5 日(日)の第 7 戦「ラリー・ポーランド」です。

■フォルクスワーゲン モータースポーツ ディレクター: ヨースト カピート

「最後は勝利という良い結果を得ることができましたが、とにかく様々なことが起きた週末でした。今回の勝利は、それぞれの選手権を戦っていくうえで非常に大きなステップとなるでしょう」

■カー#1: セバスチャン オジェ(フランス) 最終結果:総合 1 位

「サルディニアでのこの勝利は、選手権争いにとって非常に重要です。今回は新しいステージも多く、精神的にも身体的にも非常に厳しいラリーでした。そこで勝利を得られたことを誇りに思います」

■カー#2: ヤリ‐マティ ラトバラ(フィンランド) 最終結果:総合 6 位

「この週末に起きたトラブルを考えれば、6 位という結果とパワーステージでのポイント獲得は上出来かもしれません。速さは出せたので、ポーランドでさらに調子を上げていくことを楽しみにしています」

■カー#9: アンドレアス ミケルセン(ノルウェー) 最終結果:総合 36 位

「最終日はパワーステージでポイントを獲得することに集中しました。それはうまくいきましたが、もちろんラリーの内容は残念に思っています。次のポーランドまでの 2 週間で気持ちを切り替えます」

■ FIA 世界ラリー選手権 第 6 戦ラリー・イタリア 最終結果

1. セバスチャン オジェ/ジュリアン イングラシア(フォルクスワーゲン) 4 時間 25 分 54 秒 3
2. ヘイデン パッドン/ジョン ケナード(ヒュンダイ) +3 分 5 秒 4
3. ティエリー ヌービル/ニコラ ジルソウル(ヒュンダイ) +4 分 22 秒 5
6. ヤリ‐マティ ラトバラ/ミーカ アンティラ(フォルクスワーゲン) +8 分 6 秒 7
36. アンドレアス ミケルセン/オーラ フローネ(フォルクスワーゲン) +1 時間 36 分 52 秒 0

■ FIA 世界ラリー選手権 マニュファクチャラーズ選手権ランキング(第 6 戦終了時点)

1. フォルクスワーゲン・モータースポーツ 179
2. シトロエン・トタル・アブダビ・ワールドラリーチーム 115
3. ヒュンダイ・モータースポーツ 113
4. M スポーツ 99
5. ジポカー・チェコ・ナショナルチーム 34
6. ヒュンダイ・モータースポーツ N 31
7. フォルクスワーゲン・モータースポーツⅡ 31
8. FWRT 3

■ FIA 世界ラリー選手権 ドライバーズ選手権ランキング(第 6 戦終了時点)

1. セバスチャン オジェ(フォルクスワーゲン) 133
2. マッズ オストベルグ(シトロエン) 67
3. アンドレアス ミケルセン(フォルクスワーゲン) 64
4. ヤリ‐マティ ラトバラ(フォルクスワーゲン) 56
5. エルフィン エバンス(M スポーツ) 53
6. ティエリー ヌービル(ヒュンダイ) 50