運転免許証

脱ペーパードライバーを目指すときは軽自動車がオススメ

生活環境の変化や新型コロナウイルスの影響により、久々に車の購入を検討しているペーパードライバーの方も多いのではないだろうか。

しかし、久しぶりに運転をしようとしたとき、ぶつけてしまうのではないかと不安になる方も多いだろう。特に大きい車の場合、駐車場や市街地など狭い場所の運転で気を使う。

そこでオススメしたいのが、狭い場所での運転や取り回しがしやすい軽自動車だ。

日本独自のカテゴリーである軽自動車は、規格によってボディサイズや原動機の排気量(エンジン排気量)が決められており、執筆時点(2021年4月)で、全長3400mm以下、全幅1480mm以下、全高2000mm以下、原動機の排気量660cc以下と定められている。

一般的なコンパクトカーのボディサイズが、全長4500mm前後、全幅1700mm前後であることから、軽自動車の方が全長で-1100mm、全幅-220mmも小さい。

そのため、大きい車でぶつけてしまうことを心配するペーパードライバーも、軽自動車であれば運転しやすいといえる。また、軽自動車はボディサイズこそ限られているが、頭上空間にゆとりがある広いモデルやシートアレンジが多彩な車種があり、居住性や使い勝手に満足できるモデルも増えている。

さらに、軽自動車は維持費が安いことも魅力だ。毎年納税しなければならない自動車税は10,800円。普通車の場合、排気量1.0リットル以下であっても25,000円であることから、軽自動車は自動車税が半額以下で済む。

また、車検のタイミングで支払う重量税は、軽自動車の場合6,600円(自家用2年)、普通車の場合16,400円(0.5トン以上1.0トン以下、継続2年)と重量税も半額以下に抑えられる。

軽自動車は、運転がしやすいだけでなく、維持費も普通車より安いため人気が高い。そのため、車種のバリエーションも多く、どのモデルがペーパードライバーに最適なのか悩んでしまうだろう。

数ある軽自動車の中でも、車幅の感覚がつかみやすく、運転がしやすいモデルには、室内スペースが広く幅広い世代に人気の「ホンダ N-BOX(初代)」、視界が良く安全装備が充実している「スズキ スペーシア」、おしゃれで運転がしやすい「スズキ アルトラパン」がある。

それぞれどのような点がペーパードライバーに最適なのか、中古車相場とともに見ていこう。
 

広々空間が魅力の人気No.1軽自動車
ホンダ N-BOX(初代)

ホンダ N-BOX(初代)▲ホンダ N-BOX(初代)ガラスエリアが広く視界が良い

ホンダ N-BOX(初代)は、ホンダの軽自動車「Nシリーズ」第1弾となるスーパーハイトワゴンである。エンジンルームのスペースを小さく居住空間を最大にするパッケージングとセンタータンクレイアウトにより、広い室内空間を実現していることが特徴だ。

リアドアは、スライドドアを採用しているため、狭い場所での乗り降りがしやすい。また、多彩なシートアレンジと車内で子供が立てるほど高さがあるため、子育て世代にも最適だ。

N-BOXがペーパードライバーにオススメできる理由は、視界が良いことである。フロントガラスとドアミラーの間にある小窓、リアドアとバックドアの間の窓が死角を最小限にしてくれるため、運転中の安全確認がしやすい。また、リアガラスの面積が広いことから、後方の視界も十分だ。
 

ホンダ N-BOX(初代)
ホンダ N-BOX(初代)

安全装備については、2013年12月以降に衝突軽減ブレーキや誤発進抑制機能などがセットになった「あんしんパッケージ」を上級グレードに標準装備し、ベース車にオプション設定としている。

バリエーションは、ベーシックな「N-BOX」とメッキパーツなどでスタイリッシュにカスタマイズされた「N-BOXカスタム」の2種類。エンジンは、自然吸気とターボの2種類で、全車種CVT(AT)が組み合わされる。

支払総額100万円以下のN-BOXは、2021年4月12日時点で3700台程度見つかった。支払総額100万円以下で、カスタマイズされた「N-BOXカスタム」、安全装備が充実した車両、バックカメラやナビが装備された車両、ターボエンジン搭載のグレードも選べる。

使い勝手に優れ、安全で運転がしやすく、室内空間の広い軽自動車を探しているのであれば、N-BOXが最適だといえる。
 

▼検索条件

ホンダ N-BOX(初代)×総額100万円以内×全国

▼検索条件

ホンダ N-BOX(初代)×全国

安全装備も充実した視界が良い軽自動車
スズキ スペーシア(初代)

スズキ スペーシア(初代)▲前方や斜め後方の視界が良く運転しやすい

スズキ スペーシアは、2013年に登場したスーパーハイトワゴンの軽自動車だ。リアドアにスライドドアを採用していることから、ショッピングモールの駐車場やコインパーキングなどでの乗り降りもしやすい。

バリエーションは、大きめのヘッドライトが特徴の「スペーシア」と、細く横長のヘッドライトやクリアテールレンズなどでカスタマイズされた「スペーシアカスタム」をラインナップ。エンジンは、自然吸気とターボの2種類を用意している。

スペーシアがペーパードライバーにオススメである理由は、広く死角が少ないガラスエリアにより、視界が良いためだ。フロントガラスとドアミラーの間に設けられた小窓、フロントからリアまでほぼ水平のベルトライン、大きなリアガラスにより、運転中の死角が少なく、安全確認がしやすい。
 

スズキ スペーシア(初代)
スズキ スペーシア(初代)

また、2013年からは、レーダーブレーキサポート(衝突被害軽減ブレーキ)、誤発進抑制機能、エマージェンシーストップシグナル、ESP(横滑り抑制装置)をセットにした「レーダーブレーキサポート装着車」を全グレードにメーカーオプションとして設定しており、万が一のときも安心だ。

支払総額100万円以下のスペーシアは、2021年4月12日時点で1500台以上見つかった。支払総額100万円以下で、カスタマイズされた「スペーシアカスタム」、「レーダーブレーキサポート装着車」、ターボエンジン搭載グレードなども選べる。

レーダーブレーキサポート装着車が支払総額100万円以下で購入できるのは、ペーパードライバーにとって非常にうれしいことだ。
 

▼検索条件

スズキ スペーシア(初代)×総額100万円以内×全国

▼検索条件

スズキ スペーシア(初代)×全国

おしゃれで運転しやすい軽自動車
スズキ アルトラパン(2代目)

スズキ アルトラパン(2代目)▲水平基調のデザインとベルトラインにより周囲の安全確認や車幅感覚がつかみやすい

2008年にフルモデルチェンジをして2代目となったスズキ アルトラパンは、四角くレトロ調のスタイリングが特徴の軽自動車である。外装や内装のデザインに、丸型をモチーフとした造形やラパン(ウサギ)マークを装飾しているのもポイントだ。

さらに、全高1550mm以下に抑えられているため、立体駐車場に入庫できるといったメリットもある。

エンジンは、自然吸気とターボの2種類を用意してデビュー。しかし、2014年に自然吸気エンジンのみとなった。トランスミッションはAT(4ATまたはCVT)のみで、駆動方式は前輪駆動(FF)と四輪駆動(4WD)を用意している。

アルトラパンがペーパードライバーにオススメの理由は、まっすぐに伸びるベルトラインにより、斜め後方の安全確認がしやすいことが挙げられる。

また、ボンネットが運転席から見えるため車幅の感覚がつかみやすい。おしゃれで運転がしやすく、立体駐車場にも入れられる軽自動車を探しているのであれば、アルトラパンがオススメだ。
 

スズキ アルトラパン(2代目)
スズキ アルトラパン(2代目)▲水平基調のデザインとベルトラインにより周囲の安全確認や車幅感覚がつかみやすい

支払総額100万円以下のアルトラパンは、2021年4月12日時点で2000台以上見つかった。支払総額100万円以下であっても、様々なボディカラーの車両が選べる。また、ターボエンジンモデルも支払総額100万円以下で50台程度見つかる。

最近の軽自動車は、広さや使い勝手が重視されることが多い。しかし、アルトラパンは初代から一貫してレトロ調のスタイルやラパン(ウサギ)アクセントをちりばめた内装・外装などにより、独自のポジションを確立している。

アルトラパンは、運転のしやすさだけではなくおしゃれさも得られるオススメモデルだ。
 

▼検索条件

スズキ アルトラパン(2代目)×総額100万円以内×全国

▼検索条件

スズキ アルトラパン(2代目)×全国
文/齊藤優太、写真/尾形和美、篠原晃一
齊藤優太

ライター

齊藤優太

国産ディーラー販売員、教習指導員(普通自動車、普通自動二輪、応急救護)、中古車買取業務を経て、フリーライターに転身。自動車関連の業務に従事してきた経験を生かし、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車は、アウディ A4。