自動車ライターのフナタンが、カーセンサーを見て気になった中古車を見に行く雑誌版カーセンサーの連載、『気になるクルマに会いに行こう!』その取材中にたまたま目に入って「気になっちゃった」別の車を紹介しちゃいます!

▲取材を終え撤収しようとしたとき、フナタンはある1台の前で笑顔を浮かべた ▲取材を終え撤収しようとしたとき、フナタンはある1台の前で笑顔を浮かべた

時代を先取りしていた! 軽スペシャリティカー

今でこそ軽自動車も充実した装備をもち、コンパクトカーを凌ぐ内容となっている車種も珍しくありません。

そのため、「軽自動車でいいや」ではなく、「軽自動車がいい!」と積極的に軽自動車をチョイスするユーザーも少なくない状況となっているのは、2018年に日本で一番売れた車がホンダ N-BOXであるということからも分かりますね(というか1位~4位まで軽自動車)。

しかし、N-BOXが登場するはるか昔、今から10年前に「軽スペシャリティカー」というジャンルを切り開こうとしてリリースされた車種があったのです。

1台はスバル R1、そしてもう1台が今回気になっちゃったスズキ セルボでした!

▲今回気になっちゃったのは、丸いフォルムが特徴的なスズキ セルボ ▲今回気になっちゃったのは、丸いフォルムが特徴的なスズキ セルボ
▲ブラウンのボディカラーがシックで落ち着いた雰囲気を出しています ▲ブラウンのボディカラーがシックで落ち着いた雰囲気を出しています

そもそもセルボは、1977年にフロンテクーペをベースに誕生した2ドアのスペシャリティクーペであり、2代目からはアルトをベースにしながらも、やはり上級車種という位置づけで販売が続けられたモデルでした。

1998年に4代目が生産終了となるとしばらく絶版となっていましたが、2006年に満を持して復活したのが今回気になっちゃった5代目セルボなのです。

軽自動車ながら「所有欲」や「存在感」を満たしてくれる存在として、円弧をモチーフとした躍動感あるデザインを採用。

上級グレードにはスマートエントリーキーやオートエアコン、Bluetoothのハンズフリー通話機能付きオーディオなどが標準装備されるなど、かなり充実した装備をもっていました。

シフトも軽自動車にも関わらずゲート式を採用し、車格を考えるとかなりたっぷりとしたフロントシートを装備するなど、一見するとフランスのコンパクトカーと思ってしまうほど高い質感を持ち合わせた内装の仕立てとなっていました。

▲ステアリングに本革が使われていたり、高級車で多く採用されていたゲート式シフトを採用したり、室内の質感は高いです ▲ステアリングに本革が使われていたり、高級車で多く採用されていたゲート式シフトを採用したり、室内の質感は高いです
▲シートも軽自動車とは思えないほどゆったりとしています ▲シートも軽自動車とは思えないほどゆったりとしています

今回気になっちゃったセルボは、2007年式で走行距離8.4万km。そして総額25万円(取材時時点)とお手頃な1台!

しかもグレードは中間の“G”をベースに、各種エアロパーツやウインカー付きドアミラー、14インチアルミホイールに専用シート表皮などを採用した特別仕様車の「Gリミテッド」です。

ボディカラーもこのタイミングで新設定されたマルーンブラウンパールをまとっており、大人が乗っても映える落ち着いた車両だと思いませんか?

実はこの型のセルボは密かな人気モデルとなっており、高年式のターボモデルは意外と高値安定。

2019年2月20日現在の価格を見てみると、70万~80万円台の物件も存在しています。

しかし、NAモデルだけど装備が充実しているGリミテッドなら、今回のように手頃な価格で狙えてしまうのです。

さすがにパワフルとは言えませんが、日常で使用する分には十分でしょう。

エクステリアデザインも10年前の車とは思えないほど洗練されていますから、お買い得感の強い1台だと言えますね。

▲Gリミテッドには14インチのアルミホイールが装着されます ▲Gリミテッドには14インチのアルミホイールが装着されます
▲リアスポイラーなどのエアロパーツも装着され、おしゃれでスポーティな雰囲気のエクステリアです ▲リアスポイラーなどのエアロパーツも装着され、おしゃれでスポーティな雰囲気のエクステリアです

本当は別の車を見に行ったのだけれど、隣に並んでいた車が気になっちゃうことはよくあることです。

皆さんも新しい発見を探しに、ぜひ販売店へ足を運んでみてくださいね!

text/フナタン(小鮒康一)
photo/稲葉 真、カーセンサーnet