竹野内 豊に学ぶ(?)「押入れCAR」ならではの快感
2018/05/05
実は「押入れっぽい車」の方が落ち着く人もいる
天井の高さがウリである大和ハウスの注文住宅シリーズ「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」のテレビCMを、ご記憶の人は多いかと思います。
「天井が高い家にしてホント良かったわね」と微笑む妻、そして室内でボール遊びをする愛娘たちを見ながら、実は押入れの中や机の下、カプセルホテルなどの、天井が低くて狭い場所にいることが大好きな夫(竹野内 豊)が、なんとも言えない表情で「そうだな……」と答えるアレです。
そして、あのCMを覚えている人のなかには、「そうそう! 自分も広いとこより狭いところの方がめっちゃ落ち着くんだよ!」と共感した人も割と多いのではないかと思います。
かく言う筆者もその一人。出張などの際にクライアントが気を利かせてゴージャス系ホテルのダブルの部屋なんかを取ってくれた日には、もう落ち着かなくて落ち着かなくて。せっかくの広い部屋なのに、部屋の隅にある椅子&テーブルから終日動きません。
子供の頃、家の中で好きだった場所は「押入れ」で、大人となった現在は「トイレ」が好きです。
で、この現象というのは「車」に関しても当てはまるのかもしれません。
現代社会の多くの人は、狭苦しい車よりは「天井が高くて車内も広いSUVやミニバン」を好みます。しかしなかには「子供の頃、空想上の秘密基地にしていた押入れみたいなサイズ感の、囲まれ感が強い車の方が断然好き!」という人だっていることでしょう。
まぁ、そういった人は少数派だとは思いますが、そんな少数派であるあなたのため、「囲まれ系名車」をいくつかピックアップしてみました。例のCMの竹野内 豊さんになったつもりで読んでみてください!
最強の「押入れCAR」はやはりスマートか?
まず注目したいのは、なんといってもスマート フォーツークーペ(3代目)でしょう。
スマートというのは、時計でおなじみのスウォッチ社がダイムラー(メルセデス・ベンツ)をパートナーに「2人乗りの超マイクロカーを作ろう!」ということで始めたプロジェクト。
スウォッチは2000年にこのプロジェクトから撤退しましたが、現在は3代目のスマート フォーツークーペがダイムラー系列から販売されていて、人気を集めています。
3代目フォーツークーペのスリーサイズは全長2690mm×全幅1660mm×全高1550mmとカプセルホテル的(?)で、フットペダルから荷室後端までの長さはわずか約2m。
NBAの選手や故ジャイアント馬場さんがそこに寝そべるとすると、完全に頭がはみ出ることでしょう。押入れ好きにはたまらない、最高の囲まれ感です。
一方で、スマート ロードスター(初代)の方にグッとくる人もいるかもしれません。
2003年当時に発売されたスマート(初代)のスポーツバージョンで、電動ソフトトップを備えるオープンモデルです。スリーサイズは全長3430mm×全幅1615mm×全高1205mm。
ここで特筆すべきは、約1.2mという全高の低さでしょう。これぞまさに押入れCAR。竹野内 豊(が演じる夫)にとっての憧れの地です。
しかしルーフを開ければ頭上の開放感は高まりますので、例えて言うなら「狭小住宅の屋上にいるような感じ」も楽しめるわけです。最高です。
現行世代のフィアット500、または往年の名作小型車という選択も
もう少し実用的な車種でいくならフィアット 500の囲まれ感も注目に値します。
これは、映画/アニメ「ルパン三世」でお馴染の往年のフィアット 500(チンクエチェント)のリバイバル版として、2008年に登場したイタリア製のコンパクトカー。
見た目以上に痛快な走りと可愛らしい内外装デザインで人気の車ですが、我々「囲まれ派」としては、その絶妙なサイズ感(全長3570mm×全幅1625mm×全高1515mm)に注目したいところです。
全高はフォルクスワーゲンの旧型ポロより55mm高いのが難点(?)ですが、ポロより60mm狭く、現行ミニより100mm狭い1625mmという全幅は評価したいところです。1人で乗るにも落ち着きますし、仲の良い異性と2人、くっつき気味に乗るのもステキかもしれませんね。
そして、もしもあなたが究極の囲まれ感をお望みであるならば、リバイバル版のフィアット 500ではなく、いっそのこと往年のフィアット 500や、てんとう虫というニックネームで有名なスバル 360を選ぶ次元まで突き進んでもいいのかもしれません。
こういった車というのは当然ながらもはや流通量は少ないですし、買った後もメンテナンスフリーなんてわけには絶対にいきません。また衝突安全性についても気になるところではあります。
しかし、それでもこういった車種を今なおフツーに実用車として使っている人は結構いますし、メンテナンスについても、専門店やオーナー同士のネットワークなどを活用すれば、(その気になれば)意外となんとかなるものです。
まぁ、その維持にはかなり高ステージな気合が必要とされる車種および年式ですので、全員にオススメはしません。
ただ、こういった「究極」もいちおう視野に入れつつ、囲まれCAR生活について楽しく検討していただけましたら幸いです!
▼検索条件
スマート フォーツークーペ(3代目) × スマート ロードスター(初代) × フィアット 500(初代) × フィアット 500F × スバル 360(初代) × 全国あわせて読みたい
- トヨタと共同開発中のピュアEV、スバル ソルテラ
- SUVじゃなくていいじゃない! この夏、「キャンピングGT」に乗ろう!【カーセンサー8月号】
- 植田圭輔さんが、真っ赤なポルシェで緑の中を駆け抜ける!
- 手にするものはすべてがアート。自然を愛するアーティストは世界で1台だけのメルセデス・ベンツ Gクラスに乗る
- アルピナ B8 4.6リムジン。それはある意味「永遠の命」をもつ希少名車だった。【NEXT EDGE CAR】
- 小沢コージが自動車界の勇者・救世主を探すべく「激レア変態車」の取引現場、白金の魔窟を直撃!【カーセンサーニッチ】
- おでかけは、あえて2台で。家族のようなランドローバー ディフェンダー90とルノー カングー
- 「燃費」から「愛着」へ。エコ視点で選んだのは、中古のボルボ XC60だった
- 必要なのはカーナビより衝突軽減ブレーキ!? 安全装備が令和の“三種の神器”の筆頭候補に!
- ボクサー4ターボの鼓動が待ち遠しい、次期スバル WRX