ホンダ 新型SUV ▲新型SUVのスリーサイズは、ヴェゼルと大差ないものの角ばったフォルムによって実寸よりも大きく見えるという。台形ホイールアーチやルーフレールが用いられてアクティブな印象が演出されるだろう

ホンダ、3度目の挑戦

需要が拡大し続けるSUV市場でシェアを取り逃がさないために、ホンダもまた貪欲に商品を投入して選択肢の数を増やしていく。ヒット作となったヴェゼル、CR-Vに続き新たな価値創造をめざして新ブランドのSUVがリリースされる。そのコンセプトは、かつてホンダが何度か挑戦したワゴン型SUVとなるようだ。

次期ヴェゼルにハコ型の派生車を投入するという情報は、2018年10月23日のこと。それからアップデートされた情報を今回は紹介していきたい。次期ヴェゼルに関する情報もお知らせする。

ホンダが新規投入をもくろんで開発している新型SUVは、ワゴン型のシルエットをまとうことが判明した。スタイリッシュ路線で都会的なイメージを打ち出すことに成功したヴェゼルに対して。新型SUVはアウトドアレジャーに合うアクティブな印象に仕上がるようだ。

寸法はヴェゼルと同等ながらスクエア基調のボディを与えられるため、ヴェゼルより大きく見えるとの証言もある。

ルックスやコンセプトがヴェゼルと大きく異ることは理解できたけど、ホンダの規模で同じクラスにSUVが2車種も必要だろうか?

取材を続ける中で新型SUVとヴェゼルは微妙に車格が異なることが見えてきた。つまり、2車は容姿とコンセプトだけでなく価格帯においてもすみ分けが図られる。

新型SUVは、200万から300万円のゾーンに投入される見通しでこれは現行ヴェゼルがカバーしている価格帯そのもの。ライバルになるであろう、トヨタ ヤリスクロスとぶつかるゾーンでもある。


上級シフトする、次期ヴェゼル

約200万から300万円で売り出される新型SUVに対して、次期ヴェゼルの最高峰モデルは400万円に届きそうなプライスタグが与えられるようだ。

高級路線へのシフトが検討されていてハリアー購買層も射程距離に見据えているとの情報も。

次期ヴェゼルは。国産SUV市場で先鞭をつけたクーペ風シルエットを継承するものの、ボディ上半分のガラスエリアとルーフは水平基調に改められて前後方向の長さを強調。こんもりとした印象は払拭される。

気がかりなのは、次期ヴェゼルが現行モデルと同等以上の人気を集められるか心配する声が早くもホンダ社内で囁かれていることだ。

インサイト似のマスク、高級路線に足を踏み入れることで妙に落ち着いた印象に変わってしまう点が、懸念材料になっている模様。
 

ホンダ 次期ヴェゼル▲次期ヴェゼルは、現行モデルよりも水平基調が強まってスレンダーな印象に仕上がる。フロントマスクには、水平デザインのラジエーターグリルが与えられて端正な表情が作り出される

デビューの1年後にプラグインハイブリッドを追加

上のイラストに掲げた次期ヴェゼルの予想イラストは、2020年9月末に開催された北京ショー出品のコンセプトカーに見られたもの。

あのコンセプトカーには、スクープ班がつかんでいる次期ヴェゼルに用いられる要素が随所に織り込まれていた。

ホンダ ヴェゼル▲北京ショーでワールドプレミアされたコンセプトカーは、EVを想定していたため、フロントグリルはなかったが薄型ヘッドランプや傾斜したバックウインドウが織り込まれて次期ヴェゼルを示唆していた

さて、次期ヴェゼルのコンポーネントだがすでに存在が明かされている新世代プラットフォームのホンダアーキテクチャが初採用され、軽量化によって環境性能と安全性に磨きがかかる。

ハイブリッド仕様にはフィットやインサイトと同様、1.5Lエンジンと2モーター式のシステムが搭載される。モーター走行領域の広さが訴求ポイントに掲げられ、高速域ではエンジン直結に切り替わる効率の良さも魅力となるだろう。

また、プラグインハイブリッドも準備されているが、デビュー時には間に合わず1年ほど遅れて登場しそうだ。2019年1月に追加設定された、1.5Lターボも引き続きラインナップか。

ホンダ ヴェゼル▲現行ヴェゼルは、フィット派生のクーペSUVとして発売され、1.5L直4と同ハイブリッドを用意。1.5Lターボモデルも2019年1月に追加設定された

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2021年3月
■全長×全幅×全高:4450×1780×1600(mm)
■搭載エンジン:1.5L直4+2モーター 他

※2020年11月6日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、ホンダ