ホンダ レジェンド ▲バンパー左右のLEDランプは、自動運転時に点灯し、手放し運転などの危険行為か否か、車外から確認できる。内装もディテールを除いては、販売中のモデルと変わらないようだ

日本初の自動運転レベル3

まだ、誰も実現していない、自動運転レベル3を日本で初めて実用化しようと、ホンダが奮闘している。とはいえ、いくつものハードルが横たわっていて、解決すべき課題は多い。そんな中、同社は車両の行方が追えるようにリース販売を模索していることが判明した。

1月27日にご紹介した、レジェンドの続報だ。前回、お伝えしたとおり、事故発生時の責任の所在や、価格設定に難を示している、慎重派がホンダ社内にいることをご紹介した。


もちろん、信頼性など万全を期して発売されるはずだが、ホンダとしては目の届くところに車をとどめておきたい思惑がある。そこで、検討されているのがリース販売だ。

リース販売にとどめれば、誰がどこで使っているか、絶えず把握でき、万が一トラブルが発生した時に車を回収しやすい。

リース販売となれば、台数も限られるだろう。少なければ数十台、多くても数百台レベルにとどまる公算が大きい。その大半は官公庁や関連会社に行き渡り、個人が購入することは事実上、不可能に近いかもしれない。

しかし、それでは実用化したことの認知度や、ブランドイメージ向上につながらず、なんとも中途半端な状態に終わってしまう。

莫大な費用と工数を費やして、開発されている技術がどのように実用化され、将来的に応用されていくのか、今後も見守る必要がある。

最後に、リース販売でホンダが石橋をたたいて渡った車たちを紹介して終わりたいと思う。

※2020年2月14日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

ホンダ EVプラス▲EVプラスは、1997年に登場したモデル。車体は専用設計で、ニッケル水素バッテリーが用いられたEV。月々26万5000円で、約20台が首都圏を中心に3年間リース販売された
ホンダ フィットEV▲2012年にデビューした、フィットEV。2代目フィットをベースにしたEVで、一充電あたりの航続距離は225kmだった。価格は400万円で、2年間で約200台を自治体や企業向けにリース販売された
ホンダ アコードPHV▲アコードPHVは2013年に市場投入。まず、官公庁など法人向けに販売され、追って個人向けに限定400台が500万円でリース販売されている。一充電あたりのEV航続距離は37.6km
ホンダ クラリティFC▲世界初の5人乗り燃料電池車として、2016年にデビューした、クラリティFC。発売初年度は200台を販売する計画が掲げられた。現在もリース販売中で、価格は783万6400円

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2020年7月
■全長×全幅×全高:5030×1890×1480(mm)
■搭載エンジン:3.5L V6+モーター
 

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、ホンダ