本気で中古キャンパーを買う! そのときあなたはどこを見るべき?
2017/07/22
キャンピングカーの総保有台数が10万台を突破!
2017年6月、日本RV協会から「2017年度キャンピングカー業界の動向調査」が発表されました。昨年のキャンピングカー出荷台数から廃車台数を引いた数は5246台。これにより、国内におけるキャンピングカーの総保有台数が約10万400台となり、初めて10万台を突破したそうです。
このうち国産キャンピングカーの出荷台数は4868台(軽キャンピングカーを含む)。2015年は4968台だったので、台数的には前年よりも下回っています。その理由として挙げられるのは、フィアット デュカトやメルセデス・ベンツ Vクラスの商用モデルであるヴィトーをベースにしたキャンピングカーなど、輸入キャンピングカーの人気が高まっていることが挙げられます。
日本RV協会のデータによると、2013年の輸入台数は342台でしたが、2014年、2015年は300台を割り込んでいました。しかし、2016年は一気に496台にまで増加。中でもキャンピングトレーラーが136台から327台と、前年比240.4%という驚異的な伸びを見せています。
そしてもうひとつ、日本RV協会発表の資料にはデータがありませんが、中古キャンピングカーの存在も見逃せません。これだけの台数が世の中にあるということは、キャンピングカーを新しく乗り替えたり、何らかの事情で手放す人も増えてきます。
そして現在はキャンピングカーが空前のブーム。注目している人がたくさんいるのに新車の出荷台数が減ったということは、多くの人が中古キャンピングカーに注目していると推測できます。今、この記事に目を通してくれているあなたもカーセンサーで中古キャンピングカーを探しているのかもしれないですね。そこで今回は、中古キャンピングカーを探すうえで見るべきポイントをまとめてみました。
【1st STEP】カーセンサーnetでキャンピングカーを探してみよう
カーセンサーnetに掲載されている中古車の台数は40万台以上。それを1台ずつ見ていくのは至難の業です。キャンピングカーが欲しい人は、カーセンサーnetの検索機能でキャンピングカーをピックアップしちゃいましょう!
■欲しい車種がまだ決まっていない場合
カーセンサーnetのトップページの「中古車を探す」というカテゴリーにある「ボディタイプから検索」の中に「キャンピングカー」があります。ここをクリックすると全中古車の中からキャンピングカーだけをピックアップして表示します。
■欲しい車種が決まっている場合
トヨタ ハイエースやダイハツ ハイゼットなど、欲しいキャンピングカーのベース車が決まっている場合は、まずトップページからその車種を検索。その後、表示された中古車一覧の上にある「もっと詳細な条件を追加する」をクリックして、「車のタイプ」内にある「キャンピングカー」にチェックを入れて検索します。
【2nd STEP】買うべきキャンピングカーのタイプを決める
一口にキャンピングカーと言っても、全長が10mに迫るモーターホームから軽自動車ベースのものまで様々なタイプがあります。またキャンピングカーは法規で構造要件が細かく定められており、例えば車内に炊事設備や水道設備を有していることが条件になっています。
最近は炊事設備などは設けず、車内に泊まることに特化した「車中泊仕様」「キャンピング仕様」の車も人気。これらは法規的にはキャンピングカーになりませんが(8ナンバー登録にならない)、車の外で料理をしながらキャンプ場でキャンプをするなら十分楽しめます。
ここで、キャンピングカーの代表的なタイプと特徴をまとめておきましょう。自分が考えている使い方に合ったタイプを選ぶことで、充実したキャンピングカーライフを送れるようになります。
■バンコン
トヨタ ハイエースや日産 NV200などの1BOXの室内をキャンピングカーに架装したのがバンコンバージョン(バンコン)です。室内空間に限りがあるので寝るときはリビングにベッドを組み立てたりする必要がありますが、乗用車に近い感覚で運転できるため、キャンプ場を転々としたり長距離を移動したい人にオススメ。
最近はトヨタ アルファードや、三菱 デリカD:5などのミニバンをベースにしたキャンピング仕様車も人気。
■キャブコン
おもにトラックの荷台部分を部屋として使うキャンピングカーがキャブコンバージョン(キャブコン)です。キャビンが広いためリビングの他に常設ベッドやシャワー&トイレスペース、広いキッチンを設置するなど室内を自由にレイアウトできます。キャブコンの中にはトヨタ ハイエースやトヨタ グランビアなどのボディをカットして広いキャビンを設置したものもあります。
車高が高くて横風を受けやすく、重量もかなり重いので、どちらかといえばキャンプ地を転々とするより一ヵ所に長期滞在する使い方が向いているといわれています。
■軽キャンピングカー
軽トラックや軽1BOXをキャンピング仕様に架装したのが軽キャンピングカー(軽キャンパー)。居住スペースはミニマムサイズですが、各ビルダーがいろいろなアイデアを詰め込み、キッチンやシンクを備えたり、大人4人が寝られるようにしているものなどバリエーションは豊富。とはいえ、寝るのは大人1~2名、あるいは大人1人とペットと割り切った方がいいかもしれません。
また、旅行中にずっと車の中で寝るのではなく、宿にも泊まりながら「明日は朝早くから釣りをするから軽キャンパーの中で寝よう」というような使い方に向いています。軽キャンパーの中にはボディ後方の幅をワイドにして室内空間を広げているものもあります。この場合、ベースが軽自動車でも登録車(白ナンバー)になります。
■キャンピングトレーラー
キャンピングカーが文字どおり“車”なのに対し、キャンピングトレーラーにはエンジンがなく、移動時は車でけん引します。スペースはすべて居住空間として使えるため、キャンピングカーとは異なる利便性があります。
トレーラーの車両総重量が750kg以下なら普通免許でけん引できますが、車両総重量が750kgを超えるとけん引免許が必要になります。
【3rd STEP】中古車販売店で見るべきポイント
■走行距離や年式以上に車の状態を重視
キャンピングカーライフのメインは居住スペース。ここの程度が納得できるものかはとても重要です。走行距離が多くてもリビングやベッドがキレイなら、気持ちよくアウトドアライフを楽しめますからね。
■断熱性能を確認
ファミリーキャンプのオンシーズン(5~10月)に一般的なキャンプ場で使うことを想定しているなら普通の状態でも平気ですが、冬キャンプも楽しみたい、ゲレンデに前乗りしてオープンまで車内で寝るという使い方を想定するなら高い断熱性能が重要に。
■装備類はすべて動かす
エアコンやオーディオなどを店頭で動かしてみるのは中古車チェックの基本。キャンピングカーはキャビンスペースの電気、コンロ、エアコン、水道設備もすべて動かしてみましょう。そしてベッドなど可動式の家具類もチェック。またドアや窓に網戸がある場合は、網戸の状態や閉まり具合もチェック。ただ、電化製品やコンロ、水回りは展示場では使えない可能性もあります。その場合は状態をきちんと販売店に確認してください。
■タイヤの状態をチェック
キャンピングカーは一般の車両よりも車両重量が重く、その重量は足回りにかかります。とくにキャブコンはかなりの重量(3t近くになるものも珍しくありません)。そのためタイヤのメンテナンスが重要になります。もしタイヤに亀裂などがあったり片減りしていたりするなら、購入時に交換することをオススメします。
■欲しい装備があってもすべては望まない
新車なら予算さえ気にしなければ好みの状態に仕上がったものを納車してもらえます。一方で中古キャンピングカーは、前オーナーの好みで装備がチョイスされています。その中ですべての希望を叶えようとするとなかなか買うべき1台に出会えません。「これだけは絶対に欲しい」という優先順位を決めて、ついていないものは後付けが可能かお店に相談してみるのも賢い選択です。後付けした際に電力容量は大丈夫かも聞いておきましょう。
車選びと同じくらい、お店選びが重要
キャンピングカーは特殊な用途の車。だからこそ納得できる中古車を見つけるべきですが、もうひとつ大事なことが。最後にそれをまとめておきましょう。
■販売店スタッフのキャンピングカーに対する知識を見極める
車中泊仕様を含め、キャンピングカーは普通の車とは大きく異なるため、キャンピングカーに対する知識や経験が豊富な店で買いたいところ。例えばボディを架装し、窓や換気口などを付けているキャンピングカーは、新車から何年かすると雨漏りが始まる可能性が捨てきれません。
知識がないと雨漏りの原因を突き止めるのは至難の業。最近はキャンピングカーを専門に扱うお店も増えています。専門店じゃなくてもスタッフと話して、この人なら任せて大丈夫と思えるお店で買うのがオススメです。
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