【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、中高年の車選びを考える
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2013/09/13
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中高年男性が国産コンパクトカーに乗るリスク
先日、アニメーション作家の宮崎駿氏が引退を発表したわけだが、わたくしたち自動車愛好家も、いつの日か免許を返上して「引退」しなければならない。まぁその日はずいぶん先のことと思うが、「車両寸法のダウンサイジング」に関しては、現実的な必要性に迫られている人もいるだろう。視力や運動能力、注意力等々の衰えを鑑みて、大柄な車から小ぶりな車へと乗り替える行為だ。
だが、「車のダウンサイジング」は難しい。とくに筆者のようなおっさんが“しょぼくれた感じ”にならないように車のサイズを落とすのは難作業だ。
実例を挙げよう。筆者が懇意にしている、フェラーリに関する“宗教”を立ち上げていて、金髪だったこともある某自動車評論家氏の話だ(←バレバレですかね)。氏はある時期、「研究のため」として軽自動車に乗っていた。筆者は氏の立派な人格を存じ上げていて、普段はフェラーリに乗っていることも知っているので、軽自動車に乗っている姿を見てもとくに感慨はなかった。しかしあるとき、そういった先入観なしで、氏がダイハツ エッセを運転する姿を眺めてみた。
……しょぼくれたおっさんにしか見えなかった。
エッセが悪いわけでは決してなく、MJブロンディ氏がどうこうという話でもない(あ、名前出してしまった)。「我々おっさんがシブく見える小型車を探すのは簡単ではない」という話である。
そんな状況下でダウンサイジングを行うなら、まず国産コンパクトは選択肢から除外するべきだろう。大変申し訳ないが「おっさんが乗ってシブく見える小型車」というのを、筆者は日本車のなかから見つけることができない。乗るならやはりヨーロピアンコンパクトだと確信している。
中高年が輸入コンパクトに乗るなら、最新か激古のどちらかだ
そのなかでも「中途半端な年式」は避けたほうが良いだろう。「中途半端にしょぼくれたおっさんが、なんか無理してる」感じに見えてしまうリスクがあるからだ。それゆえ、選ぶなら「最新か、逆にグッと古いやつ」がいい。どちらを選んでも、シブくてダンディな、それでいて遊び心もある、ステキなおっさんに見えること間違いなしである。
最新世代のヨーロピアンコンパクトを選ぶなら、話は簡単だ。新車ディーラーや認定中古車センター、あるいは高年式物件を得意とする中古車ショップに行ってテキトーに見つくろえば、まずハズすことはないだろう。
問題は「グッと古いやつ」を探す場合だ。しかしこれも、じつはさほど難しいことではない。ある種のブラックボックスである中古車の、歯車ひとつの状態まで見極めるのは事実上不可能だ。しかし物件軸ではなく「人間軸」で検索をかければ、古めの輸入コンパクトであっても大ハズしはしないものなのだ。
具体的には、自分が何らかの会社を経営していると仮定して、その会社に、その店の店主や担当スタッフを採用したいか? と考えてみるのだ。そこで「うむ、この人ならぜひ我が社で働いていただきたい!」と思えた店主や担当スタッフが販売する物件は、グッと古いやつであっても、たいていの場合はノープロブレムだ。
筆者はこれまでこの手法だけで数々の輸入中古車を購入し、「宇宙イチ壊れる」という噂もあるランチア デルタHFインテグラーレに対してさえ大勝利を収めた。手法の信頼性は完璧である(たぶん)。
ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
グッと古い輸入コンパクトに乗って「シブいおっさん」になろう!
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