【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、AMGデビューを勧める
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2013/08/30

高校デビュー上等! 変身するのに“遅すぎる”ということはないのだ
人はいつか、何らかのタイミングで「デビュー」する。いや、デビューしなければならない。デビューといっても芸能界や社交界のことではなく、いわゆる「高校デビュー」等々に類する話だ。
「高校デビュー」とは、「中学3年までは地味なやつだったのに、中学卒業→高校入学までの春休みを使い、イケてる感じにいきなり変身する」ということだ。しかし「過去」はいつかバレるもので、「まぁ、あいつは“高校デビュー”だからさw」などと陰口をたたかれるのが一般的だ。
だが、そんな陰口をたたく者も、何らかのタイミングで「デビュー」したのだ。だから、タイミングの遅さゆえ若干の恥ずかしい思いはするかもしれないが、人はいつだって「デビュー」して良いのだ。いや、デビューしたいなら、照れることなくデビューするべきなのだ。それが、真っ直ぐシアワセに生きるコツである。
なんの話かといえば、「イケてる車」に乗り替えるか否か?に関する話だ。
筆者にも経験があるが、イケてる車に買い替えるというのは意外と恥ずかしいものだ。高校デビューを果たす者が、カリスマ美容院に予約電話を入れる前に「……俺なんかが茶髪にしちゃっていいんだろうか?」と逡巡するように、筆者も、生まれて初めてアルファロメオを買う前は「……俺なんかが、まるでジローラモさんが乗ってるような車を買っちゃっていいんだろうか? 細身のズボンすら持ってないのに!」などと、かなり逡巡したものだ。
しかし「のど元過ぎればなんとやら」で、恥ずかしかったのは一瞬のことだった。いつしか「アルファに乗ってる俺」が自分の中でのデフォルトになり、照れのようなものは完全に消えた。アルファロメオのおかげで性格も明るくなった気がする。形から入ることで、本質が(若干だが)変わることもあるのだ。
いっそM・ベンツE55 AMGで「路上の王様」に変身してしまえ!
ということで、今現在(失礼ながら)パッとしない地味な車に乗っている人が「イカした輸入車に乗る者」としてのデビューを考えているなら、「最初はちょっと恥ずかしいかもしんないけど、照れずにどんどんやったりんさい! すぐ慣れるから!」というのが不肖筆者からのアドバイスである。
で、どんな方向の「イカした輸入車」にデビューするかは人それぞれだが、仮に「ゴージャス&コワモテ系」へのデビューを考えているならば、注目すべき車種のひとつは旧型M・ベンツE55 AMGだ。
ご承知のとおりW211と呼ばれた旧型Eクラスに、排気量5.4Lのスーパーチャージャー付きV8エンジンを押し込んだスーパーサルーンおよびステーションワゴンである。06年からのE63 AMGはまださすがに300万円台後半からだが、E55であれば200万円台半ばで、まずまず好条件な1台が探せるだろう。
E55 AMGの走りをひと言で表すなら「王者の走り」である。何ごとも思いのまま、ということだ。その王者たる資質を下品なオラオラ運転で表現するのは愚の骨頂だが、抑制の利いた運転をする限り、あなたは「良き王様」になれるのだ。
「俺が“王様”なんて、ちょっと恥ずかしいよ!」と、そう思うのが一般的なセンスではあるだろう。しかし王者の生活というのは、一度やってみるとハマるものだ。恥ずかしいのはほんの一瞬のことであり、慣れればそれが当たり前になる。そして初期費用もせいぜい200万円台。人生の一時期、王者の走りを経験してみるのは価値あることだと思うのだが、どうだろうか。
ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
「路上の王者」になれるE55 AMG、照れずに乗ってみませんか?
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