プジョー 306カブリオレ|伊達セレクション
写真上は、今や絶版の4座オープンであるプジョー 306カブリオレ。エンジンなどの性能は率直に言って凡庸だが、ソフトだがしっかりとした足回りと、そしてフランス車らしい肉厚なシートは、天気の良い秋の日などにのんびりオープンエアドライブを楽しむには最適。写真下は筆者が所有していたM・ベンツ初代SLK。総額約90万円で購入した格安系中古車だったが、バリオルーフのトラブルもまったくなかった。
M・ベンツ SLK230|伊達セレクション
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夏はオープンカーに乗る時期ではなく“買う時期”です?

全国のカーガイ諸君、いよいよオープンカーの季節到来である。といっても「夏だからオープン!」という、「カリフォルニアだから青い空!」的な短絡思考ではない。ていうか夏真っ盛りの日中にオープンカーの屋根を開けて走ると本気で熱中症になるリスクもあるので、夏のオープンは決してオススメではない。

そうではなく、「買うならそろそろ」という話である。

例えば大根は購入したその日に持ち帰ることができるが、車はそうもいかないのだ。購入すべき車種を複数検討し、いくつかに絞り、中古車の場合は展示場に状態を見に行く。で、めでたくお買い上げとなっても大根と違ってその日に持ち帰ることはできず、車庫証明を取って、納車整備して、ボディコーティングして……とやっていると、納車となるのはどうしたって契約から2週間から3週間後のことだ。場合によっては1ヵ月ほどかかることもあるだろう。

で、本日は7月26日。これから「そうだよな、人生一度はオープンカーだよな」とかなんとか考えたとして、よほど即断即決の人でない限り、買うべき車種を絞るのに1~2週間はかかるだろう。そこから「じゃ、その車種のちょうど良さげな物件はどの店にあるのか?」ということをカーセンサーEDGEnetなどで調べ、目星をつけてショップへ行く。が、その頃はあいにくお店がお盆休みに入っていたりして商談ができない。結局、車を見に行けるようになるのは8月19日以降だろうか。

最高の秋空を満喫するためには今のうちから検討を!

ということで、あなたが実際にショップに行くのはおそらく8月24日とか31日あたりの週末になるだろう。

で、自分の気持ちにジャストフィットする車に巡り合えるのが9月の前半か半ばあたりか。そこから契約して、車庫証明の手続きをして、納車整備をしてもらって……とやると、納車はちょうど夏の終わり頃、9月の終わりか10月はじめ。関東地方などではまだまだ暑い日もあるが、そろそろ絶妙なタイミングで秋の風も吹いてくる頃、すなわちオープンカーにとっては春と並んで気持ちの良い季節である。いやスギ花粉が飛んでいない分だけ「春よりも秋!」と言えるだろうか。

かように、素人衆とは違うわれわれ濃口な自動車愛好家たる者、何事も先の先を見越した準備をしたいものである。素人衆が「あぁ、こんな気持ちの良い風が吹いてるときにオープンカーとかで走ったら、さぞ気持ちいいだろうねー」などと言っているときに、あなたはリアルにオープンカーに乗っているのだ。秋の風を感じているのだ。すばらしいじゃないか。

ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
「秋の訪れと同時にオープンカー納車」というプランはいかが?


文・伊達軍曹 text/Sergeant DATE