【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、「お宝中古車」について考える
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2013/04/12
http://www.sgt-date.com
「低年式/超少走行輸入車」という人気企画の思い出
大昔、筆者がカーセンサーとは何の関係もないとある輸入中古車情報誌の編集チーフをしていた頃、「お宝中古車を探せ!」的な特集記事が読者の人気を集めていた。この場合の「お宝」とは何かというと、「20年落ちなのに実走1.2万km!」というような、低年式なのに超少走行な物件のことであった。
しかし「低年式なのに超少走行な物件」というのにはいくつかの問題点も予想されるため、いつしかその人気企画はやらないようになった。超少走行な低年式物件で想定される「問題」とは、以下のとおりである。
●結局、ゴム部品などは距離を走らずとも年月とともに確実に劣化する
●長距離を走っていないことで、かえって調子を崩している個体もある
●本来は距離を重ねるうちに発生し、そして修理される機械的なトラブルが、これから発生することも考えられる
ほかにもあるかもしれないが、おおむねこの3点が「低年式/少走行」物件のネガな部分であるだろう。それゆえ当時の筆者は編集チーフとして「この企画はあまりやるべきではない」と判断したのだ。
だがやはり今でも、低年式/少走行な輸入中古車の「ある部分」における魅力には抗いがたい。それは「内外装、特に内装の美しさ」だ。
超少走行物件の「美しい内装」はほとんど世界遺産だ?
例外はあるが、そういった物件はたいていの場合、それなりにリッチな方が屋根付きのガレージに置き、セカンドカーあるいはサードカーとして使っていた。そうすると内装にとっての大敵である「紫外線」の影響が最小限となるため、誇張抜きで「新車同然!?」といえる十数年落ち車が出来上がるのだ。あれは今思い出しても本当に素晴らしい内装の数々であった。
そのことを思い出したついでに集めてみたのが下記物件リンクで、検索条件は「2000年式以前なのに走行2万km以下」。特に注目していただきたいのが各物件の内装写真で、すべてではないが、なかには前述のように「新車同然!?」と言いたくなる物件もあるはずだ。
しかし、もちろん先ほど挙げた「3つのネガ」が可能性として存在することは忘れるべきではないだろう。「内装は死ぬほどキレイだが、やはりそこそこの修理は必要でした」となる可能性もなくはない。
が、今にして筆者が思うのは「もしもそうなったらそうなったで、単純に直せばいいんじゃない?」ということだ。内外装が驚くほど美しい、ややクラシカルな1台を手に入れる。それで納車後1年から2年間、特に問題がなければ万々歳。もしもどこか不具合が出れば、直す。ただそれだけのことだ。
大昔、筆者が「お宝中古車を探せ!」的な特集記事をやめようと思ったのは、若かったゆえに「もしもどこか不具合が出れば、直す」というための資金がなかった……というだけのことなのかもしれない。大人な皆さんにとってはほぼ無関係な話である。
ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
この内装コンディションは世界の宝? 13年落ち以上の走行2万km以下物件!
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