【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、めずらしく高額輸入車を語る
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2012/09/14
http://www.sgt-date.com
アルピナB3Sという個人的な大失敗
「100万円!」だの「あえての多走行」だのという話ばかりをしているため、ブルジョア臭漂うカーセンサーEDGE.netにあって、わたしの記事のみ浮いている感じがしないでもない昨今。言い訳をするわけではないが、こんなわたしも高額輸入車を所有した経験はある。07年に購入した04年式アルピナB3S。支払総額は600万円で、もちろん男の60回払いだ。月々の支払額は約10万円であった。
個体としては何ひとつ問題ない素晴らしい中古車だったが、アルピナB3S購入はわたしにとって様々な意味で「大失敗」であった。その苦い経験を元に今は「車は100万円だ!」とか言っているわけなのだが、…とは言えもっと高額でイカした感じの輸入車を買いたい! という人も多いだろう。
よろしい。わたしの苦い経験を踏まえ、貴殿が500万円超級の輸入車を狙う場合に役立つ実戦的「心構え」をお教えしよう。あ、この話の対象はいわゆるフツーの人です。ブルジョアな人はお好きなモノを、お好きなように買ってください!
さて、では何をどのように買うべきか。「とにかく好きなモノを買う」というのが基本だが、この予算になってくると、実はそれだけでは足りない。「好きで好きでたまらない!」という車種でなければならないのだ。
「目の中に入れても痛くない」ぐらいの車を買うべし
ブルジョアにとって500万円超や月10万円は屁でもないのだろうが、一般人にとっては超虎の子である。その超虎の子を「投じてもイイ!」と無条件に思えるほど、つまりはホレきっている車種でない限り、早晩あなたは「500万円超」「月10万円」というお金そのものではなく、その「精神的プレッシャー」に押しつぶされるだろう。押しつぶされないまでも、心の底からは「その車があること」を楽しめなくなる。わたしの場合で言えば、無論アルピナB3Sのことは好いていたが、残念ながら「そこまで」ではなかった。ゆえに、「こんなゼイタクしちゃって良かったんだろうか・・・」的にブルーな気分を常に抱えていた。
そして第二に、ダサい話で恐縮だが「リセール価格」も重視しなければならない。購入時は得てして「最高だぜ! 一生乗るぜ!」的に盛り上がるものだが、人の気持ちとは移ろいやすいものだ。早晩必ず、あなたはその車を手放す。その際、100万円で買った車が50万円になっても心的および金銭的ダメージはさほどではないが、600万円とか1000万円とかで買った車が2年もしないうちに半額になった日には、その心的ダメージたるや相当なものだ。もちろん、金銭的なダメージも。わたしの場合、600万円で買ったアルピナB3Sは、距離が増えることによるマイナス査定が怖くてチビチビとしか乗らなかったのだが、結局400万円にしかならなかった。年間200万円の「授業料」であった。もしも貴殿が高額車を買う場合は、なるべく値落ちしにくい車種を買うに越したことはないと、声を大にして言いたい。
ほかにもいくつかあるが、まずは前述の2項目だけでも十分だろう。で、この2項目を十分に満たす車種は何かと言えば、細かい検証過程はここでは省くが、やはり「ポルシェまたはフェラーリ」ということになる。ホレきることができる資質をもち、かつ値落ちもきわめて少ないという、高額輸入車界のある意味超優等生だ。カーセンサーEDGEがひんぱんにポルシェ特集とフェラーリ特集を繰り返しているのも、なるほど道理である。
ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
結局は後悔が少ないポルシェ&フェラーリが、結局は「安い」のかも!
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
あわせて読みたい
- 西川淳の「SUV嫌いに効くクスリをください」 ランボルギーニ ウルスの巻
- EVハイパーカーメーカー「リマック」が今熱い!従来のスーパーカーを猛追するクロアチアの新星【INDUSTRY EDGE】
- 【功労車のボヤき】「オペルとは思えないほどイカしてる!」というトホホな褒め言葉に涙した日もあったけど……。オペル一族の逆襲!?
- 【試乗】メルセデス・ベンツ 新型Sクラス│”新時代の車”を堪能できるラグジュアリーセダンの最高峰!
- ドア開閉音からも分かる卓越したビルドクオリティ、空冷時代だからこそ生きたポルシェの技術力
- 【試乗】新型 フォルクスワーゲン T-Cross│「TさいSUV」はハッチバックよりもどこが欲張りか? 実際に乗って考えた
- 今はもう中古車でしか味わえない高純度FR、国産を代表するミドルセダンのレクサス GS【Back to Sedan】
- 世界で3社しか市販していないレアなFCVの1台、トヨタ MIRAIのドライブフィールに注目! 【EDGE’S Attention】
- 【試乗】新型 アウディ A4 アバント│実用性の高いアバントボディがクアトロらしい俊敏な走りとマッチし、絶妙にバランスがとれた逸品
- アルピナ B8 4.6リムジン。それはある意味「永遠の命」をもつ希少名車だった。【NEXT EDGE CAR】