デリカと聞くと「スペースギア」や「D:5」を思い浮かべる方が多いと思います。どちらもミニバンなのですが、今回はデリカシリーズのエントリーモデルに当たるデリカD:2をご紹介します。

2011年3月に登場した同車は、トールワゴンスタイルの5ドアハッチバックで、“広い”“便利”“エコ”がキーワードになっています。

“広い”に関しては、ミニバンのデリカD:5の室内高1310mmを上回る室内高1345mmを実現。ゆとりある頭上空間を生み出しています。また、低床フラットフロアや前後席間のウォークスルーなどによって車内の移動が容易に行える点も魅力のひとつです。

“便利”に関しては、やはり後席の電動スライドドア。ベースグレードのGと中間のXは片側のみ電動となり、トップのSは両側電動スライドドアとなっています。そのほか助手席シートのアンダーボックスや保冷機能付きのアッパーボックスなど、使い勝手のいい収納スペースが豊富に用意されています。

最後の“エコ”は、燃費の良さ。1.2Lの直4エンジンに燃費効率に優れるCVTを組み合わせた結果、車両重量1トン程度という軽さも相まって、Gグレードでは22.5km/L(10・15モード燃費)という低燃費を実現しています。

上記がデリカD:2最大のポイントですが、登場からまだ1年ちょっとというのに早くも100万円台の中古車が登場してきました。その1台は、修復歴こそありますが、走行距離0.8万kmの最上級グレード1.2Sで、価格はなんと108万円(2012年9月6日時点)。

1.2Sの新車価格が165.6万円なので67.6万円も安いわけです。修復歴が気になるという人も、走行距離2.2万kmで113万円という中古車も存在します。D:5やソリオに比べて認知度が低いのも理由だと思いますが、登場から間もない車がこれほど安いのは稀です。ハッチバックをお考えなら、ぜひ狙ってみてください!

Text/金子剛士

三菱 デリカD:2 スタイル|おいしい中古車

スズキソリオのOEMモデルながらバンパーなどを変えることで異なる顔つきを演出。全体的なフォルムは背の高いトールワゴンタイプとなる

三菱 デリカD:2 インパネ|おいしい中古車

インパネ周辺はボタンの数が少なく使いやすい仕上がり。インパネシフトの採用で足元がスッキリしているのもポイント

三菱 デリカD:2 シート|おいしい中古車

ゆとりたっぷりのスペースをもつリアシートは165mmの左右独立スライド機構付。ワンタッチフォールディング機構も備えている(Gを除く)