M・ベンツC63AMG
「カーセンサートラスト」の本質的な魅力のひとつは「攻めの中古車選び」ができる、ということだろう。これまでは故障などがやや心配で敬遠していたかもしれない超スポーツモデルや多走行物件、超お手頃物件などのなかに、もしもグッとくるものがあれば、後先をあまり考えずに“攻めていく”ことができるのだ。これはちょっと画期的なことだ!
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●伊達軍曹公式サイト「伊達軍曹.com」
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「カーセンサートラスト」があれば中古車評論家は不要?

いきなりの個人的な話をお許しいただきたいが、不肖伊達、率直に言って廃業の危機に瀕している。それは、過日はじまったカーセンサーの品質&アフター保証システムであるところの「カーセンサートラスト」のせいだ。

私儀が得意とする原稿は「中古車店および中古車物件の正しい選び方」みたいなものなのだが、「カーセンサートラスト」を活用すれば、お店選びも物件選びも、ある意味テキトーで全然OK。何となく気に入ったもので、かつ予算に合うものを、ただ買えば良い。極端な話。で、購入後にもしも何かあった場合は同トラストを使って保証修理してもらえばそれで話は終わり・・・という、私儀の得意分野がまったくの無意味になるおそろしいシステムなのである。

カーセンサートラストの詳しい内容はココココあたりを各自ご覧いただきたいが、かいつまんで言うとカーセンサートラストとは、「第三者機関による品質評価+販売店による法定整備+業界最高水準のアフター保証」という3段構えのサービスである。なかでも特にわたしの立場を危うくしているのが「業界最高水準のアフター保証」だ。

輸入車には若干の制限もあるが

一般的に、街場の中古車店さん独自のアフター保証というのは、保証範囲や期間の設定に不満が残る場合もある。しかしカーセンサートラストのそれは、ハッキリ言って正規ディーラー認定中古車の保証範囲すら上回るはずの計237項目で、かつ走行距離の制限もなし、修理の回数制限もなし、修理額の上限もなしという「幸せのないないずくし」。こうなったときの正しい買い方とは、「気に入ったものをパパッと買い、もしも故障したら、したときに保証で対処する」という以外はあり得ない。つまり、わたしのような「中古車評論家」など不要かつ無意味、廃業確定、ということである。ああ無情。原題はレ・ミゼラブル。

がしかし、よく読んでみると輸入車の保証については若干の制限があるようだ。国産車の場合は「経過年数13年未満」という結構古い年式までがトラストの対象となるが、輸入車の場合は「経過年数7年未満」が対象とのこと。また前述の「修理額の上限もなし」という部分については、輸入車は「保証期間中の累積での修理上限額は80万円まで」となっている。

・・・こういうことを言うと怒られそうだが、ある意味、良かった。若干古い年式の輸入中古車に関してのみ、私儀の存在意義はまだ多少はあるようだ。廃業の危機は遠のいた。が、輸入車に関するこの制限がなくなったとき、わたしは廃業せざるを得ないのだろう。レ・ミゼラブル。

ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
「カーセンサートラスト」、マジで要注目です!


文・伊達軍曹 text/Sergeant DATE