ゴルフカブリオレ
例えばフォルクスワーゲン ゴルフのようないわゆるフツーの実用車でも、屋根を開け放つことさえできればいきなり「快楽製造マシン」に変わるもの。まぁ現行ゴルフカブリオレは車自体の出来がかなりいいので、屋根が開かなくとも結構気持ちいいという部分はあるが、例えばもっと全然ショボい車でも屋根を開ければ魅力は5割増しに。騙されたと思ってぜひお試しを!
●伊達軍曹公式サイト「伊達軍曹.com」
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相場的には、オープンカーを買うなら冬場に限るのだが

輸入中古オープンカー各モデルの相場というのは春前からじわじわと上がりはじめ、夏前あたりにその頂点を迎える。ということで、「“なる安”で輸入オープンを手に入れたい!」という部分に関しては6月半ばの今、時すでに遅しではある。なる安で買いたいならば、やはり冬前あたりが良いだろう。冬場の中古オープンカー相場はおおむね安く、そして実は冬場こそが、オープンカーライフを本当の意味で楽しめるシーズンである。車内を暖房でガンガン暖めて、そして頭部にひやりとした冷気を感じながら走る「頭寒足熱」の世界は、本当に楽しいものである。

が、だからと言って「じゃ、次の冬が来るまでオープンカーは買いません」というのもいかがなものか。なぜならば、人生は短いからだ。冬が来るまでの約半年、たかが数万~数十万円の差額のために、それに乗らずに過ごすのは本当にもったいない。その半年間は、貴殿の人生におけるウルトラ多大なる損失である。いや中年以上の方は心底同意していただけると思うが、人生は本当にあっという間! うちの祖母(96歳)もこないだ言ってた。「人生、ホントあっという間だったねえ……」と。100年近くも生きた人がそう言うんだから、こらもう間違いない!

「オススメのオープンカー」とはすべてのオープンカーのことである

で、このコーナーは不肖伊達が様々な検索軸を考え、「具体的にはこんな車種に乗ってみてはどうか?」と提案するのが主旨なわけだが、今回に関しては「オープンカーなら何でもいいんじゃないか?」という超ざっくりした軸を、あえて提案したい。なぜならば、本当に心底からそのように思うからだ!

繰り返すが、屋根さえなければなんでもいい。極端な話、日産のマイクラC+Cでも十分以上だとわたしは考えている。「色が白いは七難隠す」ではないが、固定屋根がないだけで、その車の魅力はおおむね5割増しにもなるのだ。

この時期、昼間は暑くてなかなかルーフを開けられないだろうが、夕闇迫る時間帯になったら、まだちょっと暑いけど思いきってルーフを開け放ち、生暖かい街の空気を感じながらのんびり走る。それは子ども時代の夏休み、帰省した両親の実家の縁側で夕方に楽しんだ線香花火や、そのとき炊かれていた蚊取り線香の記憶のような、甘く懐かしい歓びとなることだろう。そして秋が来れば昼間もオープン、待望の冬が来れば頭寒足熱状態でオールウェイズ・オープン。そこには、たとえどんな高級車であっても、固定屋根があっては絶対に得ることのできない歓びがあることをお約束しよう。

ということで、今回の伊達セレクションは・・・
「三度繰り返すことになるが、固定屋根のない車なら何でも!」物件一覧を見る

文・伊達軍曹 text/Sergeant DATE