1粒で2度おいしいマルチスポーツカー

ジメジメとした梅雨時には、カラッとした太陽の日差しが恋しくなるもの。たまの晴れの日には、オープンカーで走りたくなる人も多いでしょう。しかしソフトトップでは静粛性や防犯の面で不安を感じる方もいるはずです。今回はそんな人にオススメしたいフォルクスワーゲン イオスをご紹介します。

スイッチひとつでクーペからカブリオレに変身するイオスが登場したのは、2006年の10月。イオスという車名は、ギリシャ神話に登場する暁の女神“EOS”に由来します。
  • フォルクスワーゲン イオス 外観(フロント)|おいしい中古車
  • フォルクスワーゲン イオス 外観(リア)|おいしい中古車
エクステリアデザインは、2003年のフランクフルトショーで発表された「コンセプトR」の意匠が用いられ、ワイド&ローのスポーティさを演出する(左右)
欧州でのカブリオレ市場拡大を受けて登場したイオスは、ニュービートルカブリオレの上位に位置するモデルとして開発されました。ポイントはハードトップのカブリオレであること。ソフトトップだと、どうしても静粛性が劣ってしまいますが、イオスはルーフを閉じればクーペと変わらない静粛性をもっています。

そのルーフは世界初の5分割システムで、開閉はわずか25秒。オープン、クーペはもちろんですが、チルト機構付のスライディングルーフにもなる懐の深いシステムとなっています。

オープンカーで気になるのは、やはりもしものときの安全性でしょう。特にクローズドボディをベースにつくられたオープンカーは、剛性が不足しがちなので、どうしてもその点が気になります。

しかし、イオスのボディは専用設計です。ボディ各部に高張力鋼板を採用し、アンダーボディにはアルミ製の強化シェルやV字型の補強材などを追加。ねじれ剛性が大幅に高まったほか、強度の高いキャビンやサイドエアバッグなど、万が一のときの安全性も確保されています。

クーペというからには、パワートレインも重要なポイントですが、イオスのエンジンは、直4 2Lターボと、V6 3.2Lの2種類です。そこに組み合わせられるのは、もっとも優れた2ペダルMTのひとつDSGで、どちらも6速DSGが搭載されています。
  • フォルクスワーゲン イオス インパネ|おいしい中古車
  • フォルクスワーゲン イオス ルーフ|おいしい中古車
  • フォルクスワーゲン イオス クローズドスタイル|おいしい中古車
インテリアは、見られることを意識した上質なつくりが特徴(左) ルーフは25秒で開閉可能(中) クローズド状態でもスタイリッシュなデザインを実現(右)

程度の良さそうな中古車が半額以下!

さて、そんなイオスですが、ようやく200万円以下の中古車が登場するようになってきました。現実的に狙えるのは直4の2Lターボモデルですが、これだって新車価格は438万円ですからね。そんな車が半額以下で買えるのです。

しかも、相場の下端の中古車は、多走行車や修復歴車というのが定番ですが、イオスは流通量が少ないことも関係あるのか、程度の良さそうな中古車が、安い価格で見つかります。例えば、走行3.4万km+修復歴なしの2.0Tで178万円です。

さすがにV6モデルは200万円オーバーになりますが、走行3.8万km+修復歴なしで228万円といった中古車も存在します。クーペとオープンカーの良さを兼備したこのイオス、流通量が少ないので、いいなと思ったらお早めにどうぞ!
Text/金子剛士