▲角ばったフォルムを踏襲して引き続き、広大な室内空間を売りに掲げる次期N-BOX。エアロパーツ採用のカスタムと、マイルドな標準車の両シリーズがラインナップされるのも変わらず ▲角ばったフォルムを踏襲して引き続き、広大な室内空間を売りに掲げる次期N-BOX。エアロパーツ採用のカスタムと、マイルドな標準車の両シリーズがラインナップされるのも変わらず

軽自動車事業の成長を見込んだNシリーズ

ホンダのドル箱モデルに成長したN-BOX。大人気となった、軽超ハイト系ワゴンの次期型に関する情報をキャッチした。

N-BOXとは、軽市場における存在感が薄れてシェアを落としていたホンダが軽自動車事業に将来性があると見込んで一念発起し、2011年11月にコンポーネントを一新したNシリーズの第1弾となるモデル。全軽協の統計を振り返ると、2012年に21万1155台、翌13年には23万4994台を記録し、まさに起死回生の1台となったことは、記憶に新しい。

▲2011年11月にデビューした現行モデルには、従来ユニットより軽量化、低フリクション化が図られたS07型エンジンが用いられた。しかしながら、競合車との燃費競争では出遅れた感が否めない ▲2011年11月にデビューした現行モデルには、従来ユニットより軽量化、低フリクション化が図られたS07型エンジンが用いられた。しかしながら、競合車との燃費競争では出遅れた感が否めない

大ヒットとなったN-BOXだが、ライバルであるダイハツ タントやスズキ スペーシアのJC08モード燃費には届かないのが現状だ。N-BOXのJC08モードが25.6km/Lであるのに対して、タントは28.0km/L、スペーシアは32.0km/Lを記録している。

そこでホンダは、搭載エンジンであるS07型エンジンを改良するようだ。熱効率アップによる燃費改善だけでなく、走行フィーリングも向上するに違いない。カタログ燃費で30.0km/Lに迫るポテンシャルを発揮すべく、燃焼や冷却など随所に手が入る見通しだ。

なにより見逃せないのは、この改良型エンジンが世代交代を待たず、現行モデルにも追加ラインナップされること。スクープ班がつかんだ情報によると、2016年にも市販化される見込みだという。ただし、全生産台数に占める割合は小さい模様で、おそらく一部グレードに先行搭載する形で世に送り出されるのではないだろうか。

世代交代が迫っている現行モデルに1年ほど搭載された後、初のモデルチェンジを経て登場する2代目N-BOXで大々的に用いられて全グレードに拡大展開されるようだ。モデルチェンジによって2017年の販売台数は25万台を突破する計画で、再び軽自動車の販売ランキングでトップに躍り出る可能性が高い。

品質問題でキズついたブランドの建て直しに力を注いでいるホンダはディーラーのリニューアルを進めていて、軽自動車とコンパクトカーを重点的に集めたスモールストアも設置している。Nシリーズの高いブランド力を生かし、国内販売で勢いを取り戻す日はもうすぐか。

※2015年9月8日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2017年2月
■全長×全幅×全高:3395×1475×1780(mm)
■搭載エンジン:660cc 直3

text/マガジンX編集部 Photo/マガジンX編集部、ホンダ